2009年8月28日(金)「しんぶん赤旗」
データでみる総選挙の争点(8)
消費税に頼らず社会保障財源
軍事費・大型開発にメス
大企業など優遇見直し
日本共産党は、消費税増税に頼らなくても、軍事費・大型公共事業などの無駄をなくし、大企業・大資産家に応分の負担を求めれば、社会保障などの財源を確保できると訴えています。
2009年度の軍事費は4兆7742億円(当初予算)。このうち在日米軍再編経費は839億円に達しています。
1990年代前半に急膨張した軍事費はこの十数年、5兆円規模を維持し、1隻1000億円を超えるイージス艦や「ミサイル防衛」など、アメリカの先制攻撃戦略の一翼を担う装備が増強されてきました。
日本共産党は、軍事費を「聖域」とせずメスを入れることで約1兆円の財源を捻出できると提案しています。米国主導の戦争を支援するための海外派兵装備など、不要な装備のための予算を削減します。
日本共産党は不要不急の大型公共事業を中止・凍結して約1・9兆円の財源を生み出すことを訴えています。
三大都市圏環状道路やスーパー中枢港湾、巨大ダムなどの大型事業を総点検し、中止・凍結も含めて事業を見直すべきです。
法人税の表面税率は現在30%。自民党政治によって、86年には43・3%だった税率が、一貫して引き下げられてきました。
大企業に対する減税は、法人税率だけではありません。研究開発減税やIT(情報技術)投資減税、連結納税制度など、数々の優遇税制が導入されてきました。
自公政権は「国際競争力」を口実に、大企業の税負担をさらに軽減することをたくらんでいます。しかし、数々の優遇税制によって、大企業の実際の税負担は今でも、著しく低く抑えられています。
日本共産党は、大企業の法人税率を97年の水準まで段階的に引き上げること(4兆円)や優遇税制の見直し(1兆円)で5兆円の新たな財源を確保することを訴えています。
大資産家優遇税制の見直しも大切です。
株の配当や譲渡益(売買益)にかかる税を軽減する証券優遇税制は、株取引で大もうけをあげる一部投資家に莫大な減税の恩恵を与えてきました。
日本共産党は証券優遇税制をやめるだけで約1兆円の財源が確保できると主張しています。(おわり)
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