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2009年8月27日(木)「しんぶん赤旗」

主張

総選挙最終盤

政治を前に進める建設的野党


 歴史的な総選挙の投票日まであと3日、いよいよ最終盤を迎えました。自公政権の退場は、圧倒的な流れとなっています。

 いま焦点は、自公後の政治をどうするかです。「自公の政治には愛想がつきた、でも民主党には不安がある」―国民多数の声です。民主党中心の政権ができたら「よいことには協力、悪いことにはきっぱり反対」をつらぬく、「建設的野党」の日本共産党が伸びてこそ、切実な願いにそって確実に政治を前に進めることができます。

自公はノー、民主は不安

 「民主、300議席うかがう勢い 自民苦戦、半減か」、「民主300議席超す勢い」、「民主320議席超す勢い」―各紙の情勢分析です。麻生太郎首相は街頭演説で、政党の「責任力」を力説しますが、長年にわたって国民の暮らしをズタズタにした自民党政治への批判は止まりません。

 いま進行しているのは「自公政治ノー」の流れです。民主党の議席獲得予想が高いからといって、その政策や路線が支持されているわけではありません。どの世論調査でも、民主党が目玉とする「子ども手当」や「高速道路無料化」の政策にたいし、「評価しない」という声が6割、7割に達しています。民主党中心の政権ができて「よい方向に向かう」は、「朝日」の調査で24%しかありません。

 「しんぶん赤旗」に寄せられる各界の声でも、民主党への不安、勝ちすぎへの懸念が目立ちます。

 「年越し派遣村」で村長を務めた湯浅誠さんは、「民主党は、党全体としては貧困問題への関心が必ずしも高いわけではなかったので、あまりに多数になると、逆に、貧困問題が落ちてしまう心配もあります」「多数で何でも決められるのはよくない」と語ります(24日付「発言09」)。ファッション評論家のピーコさんも日曜版30日号で、「国民としてはダメ元でいいから、とにかく自民党を一回終わりにしたいということ」「民主党政権になっても、どこまで庶民、弱者の声を取り上げてくれるかがとっても心配」と指摘します。

 とりわけ民主党が日本農業とコメをつぶしてしまう日米の自由貿易協定(FTA)の「交渉促進」を掲げたことに強い批判が起きており、北海道のホクレン元副会長の三好黄吉さんは「やめてほしい」「いま丈夫な防波堤をつくらないと日本の食料・農業はもたない」(26日付「発言09」)と批判します。国会から消費税増税反対や憲法改悪反対の声を閉め出す衆院の比例定数80削減の方針にも批判が相次いでおり、各新聞の投書欄でも批判が取り上げられました。

比例は日本共産党に

 日本共産党の「建設的野党」としての役割は、選挙中からすでに発揮されています。給付制の奨学金をという提案は、全党が一致しました。日米の「核密約」についても日本共産党の志位和夫委員長が党首討論で現物を示し、民主党の鳩山由紀夫代表が政権につけば公開すると約束しました。

 全国各地での有権者との対話でも、「不安があるところに2票も入れることはないのでは」と「建設的野党」の値打ちを語りかけると、「比例は共産党に」と答えてくれる経験が広がっています。

 自公にはノー、民主には不安の国民の気持ちにこたえるのは、「建設的野党」の日本共産党です。



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