2009年8月27日(木)「しんぶん赤旗」
キャディーさん勝利
争議7年余 東武側が謝罪
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栃木県壬生(みぶ)町の宮の森カントリー倶楽部のキャディーら女性25人が、東武スポーツ(本社・東京)に対して正社員復帰と損害賠償などを求めていた争議で、会社側が労働者側に謝罪し、解決金を支払うことなどで和解し、7年余におよぶ争議は全面解決することになりました。所属するJMIU(全日本金属情報機器労働組合)東武スポーツ支部が26日、宇都宮市内で記者会見しました。
同日、東武鉄道本社で東武スポーツの吉太郎社長は「労働条件の一方的な変更により、甚大な不利益と精神的苦痛を与えたことに心から陳謝する」とのべ、東武鉄道の竹田全吾常務取締役も「団体交渉に応じなかったことは、組合に不信の念を与えたので陳謝する」と親会社としての責任を認めました。
キャディー職としての雇用はクラブが会員制を廃止し困難になっているため会社都合で8月末に退職します。
東武側は2002年、正社員から有期雇用に一方的に変更し、賃金を3割も減額。これに対し労働者が労働組合をつくって立ち上がり、裁判でも最高裁が7月、会社の上告を棄却し、労働者側の勝利が確定しました。
記者会見で東武スポーツ支部の臼井道子執行委員長は「私たちの訴えが間違っていなかったことが証明されました。全国の支援と25人全員の団結の成果です」と語りました。
組合と全労連やJMIUなどが出した声明は、労働条件の不利益変更を迫られ泣き寝入りせざるをえない多くの未組織労働者を励ますものだと強調しています。
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