2009年8月26日(水)「しんぶん赤旗」
主張
子育て支援
安心の子育てへ選択のとき
子育て支援が総選挙の重要な争点になっています。子育て・教育政策を最も重視するという人は14%(「毎日」)。年金、医療、介護、景気対策につぐ高さです。
今度の選挙は、自公政治を終わらせ、子育てしやすい社会への一歩を踏み出す選択のときです。
求められる総合的対策
この背景には子育て要求の切実さ、深刻さがあります。
「お産難民」をうんだ産科不足、働きたくても保育所不足で入所待ちの子ども4万人、世界一高い学費、子育て不安や生活難を背景に増加する児童虐待、「子どもの貧困」の解決も待ったなしです。社会と子どもの未来への希望が奪われ、出生率も先進国の最低レベルです。
いま有権者は、個別の子育て支援策の是非だけでなく、安心して子育てできる社会をどうつくるのか―社会の将来像に関心をつよめています。マスメディアも「総合的な対策が求められる」(「毎日」)、「少子化対策の全体像を」(「読売」)と、多様な支援策と財源もふくめた理念、将来像の必要性を指摘するようになっています。
安心して子育てできる社会へ、社会のあり方を変える総合的な立場をもつ日本共産党の政策が、いっそう際立っています。
子育てと仕事が両立できるためには、長時間労働の是正や安定した雇用の確保など子育てしやすい働き方と賃金の保障が不可欠です。これらが主張できるのは「大企業にモノがいえる党」であり、サービス残業や「派遣切り」を追及し動かしてきた党ならではです。
経済的支援は子ども医療費無料化、児童手当拡充、高校授業料無償化、給付制奨学金創設、生活保護の「母子加算」復活など現実的で最優先の課題をかかげています。
待機児童の解消には、安心して預けられる認可保育所建設が必要です。国が計画をもち国の責任で認可保育所建設を主張しているのは日本共産党だけです。
この間、自公政府の下で保育への国と自治体の責任を後退させる制度改悪の検討がすすめられてきました。選挙後の新しい政権で、これにストップをかけるかどうかが大きな焦点となります。民主党は制度改悪への態度を明確にしていません。民主党はこれまで、公立保育所への国の責任を後退させる一般財源化や民間企業参入などの「規制緩和」を促進する立場にたってきました。
民主党中心の新しい政権がうまれたとき、「良いことには賛成、協力」「悪いことにはきっぱり反対」の「建設的野党」として政治を動かす日本共産党の躍進が、保育制度改悪を許さず公的保育を拡充させる決定的な力となります。
希望がもてる選択を
子育て支援の財源問題でも、消費税増税やサラリーマン増税(配偶者控除などの廃止)に反対し、大企業減税や軍事費などのムダをただす日本共産党がのびてこそ、増税なしで子育ての切実な願いを実現することができます。
ヨーロッパなどでは当たり前の人間らしく働くルールや、保育と子育て支援の拡充、教育、医療、社会保障の充実など、「ルールある」経済社会をつくり、社会のあり方をおおもとから変えて、子育てに希望が持てる社会、安心して子育てできる社会へ、新しい流れをつくりましょう。