2009年8月16日(日)「しんぶん赤旗」
あす松川事件から60年
10月に記念集会
福島
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戦後最大の謀略事件といわれる「松川事件」が17日、事件発生から60年を迎えます。
事件の全体像や教訓を後世に伝える活動をしているNPO福島県松川運動記念会(大学一=はじめ=理事長・弁護士)は、この節目の年を記念した取り組みを進めています。
企画として、元被告らの獄中からの訴えとそれにこたえた文化人らの手紙を収録した『真実は壁を透して』の発行。10月には、福島大学を中心に、「松川事件発生60周年記念全国集会」を開きます。
記念集会の実行委員長でもある大学理事長は、「松川事件後、節目の年に私たちは松川運動から学ぶための集会を重ねてきた。松川運動に参加されたみなさんはほとんど高齢になられている」とし、今回の集会について、「松川事件・運動で身につけたことを後継者と日本の民主運動がどのように継承するかが今、問われているし、集会の重要な中身になる。松川事件と運動の全体像と背景など後世に伝えることのできる集会にしたい」と話しています。
記念出版『真実は壁を透して』8月17日発行。頒価1500円。松川記念集会は、10月17日、18日の2日間。問い合わせ=024(522)7368国民救援会福島県本部気付。
松川事件 1949年8月17日、現在の福島市内の東北本線金谷川(かなやがわ)駅と松川駅の中間点で列車が脱線転覆し、当時の国鉄労働組合や東芝松川工場労組(現北芝電機)の20人の労働者を警察・検察が犯人としてでっち上げ逮捕した事件。被告となった労働者が無罪を訴える中、「松川運動」「大衆的裁判闘争」と呼ばれる全国的な運動が広がり、1963年9月に最高裁で全員無罪になりました。