2009年8月16日(日)「しんぶん赤旗」
アジアのメディア、日本を警戒
侵略美化・軍拡の動き
太平洋戦争終結64周年にあたる15日、アジア各国のメディアは、日本での侵略美化の動きや軍備拡大に強い警戒心を示しました。
韓国の朝鮮日報(電子版)社説は、民主党が政権に就いたら日本の過去を反省した「村山談話」(1995年)を「実際に」継承するとの鳩山代表の発言に言及。「根本的な問題は、民主党が『村山談話』をいかに『実際に』継承する」かにあるとし、「日本が本当に過去の歴史を反省し是正の努力を傾け、新しい世代に正しい歴史を教える」よう求めています。
また、韓国紙・中央日報(電子版)は、「『歴史歪(わい)曲教科書』採択増える 日本」との見出しで、アジアへの侵略の過去を美化する歴史教科書が東京都立の中高一貫校や杉並区、横浜市で採択された状況に憂慮を表明。この背景には、「右翼性向の自治体首長たちの息づかいが大きく作用している」と述べています。
マレーシア紙・星州日報社説は、「日本の保守派のなかには戦争犯罪の記憶をぬぐい去り経済大国から政治・軍事大国への転換をたくらむ者がいる。これは東南アジアの国際情勢を不安定化させるものだ」と批判。過去を清算せず「日本が再び軍拡の政治にすすむことは、21世紀の平和への新たな脅威だ」と厳しい目を向けています。
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