2009年8月14日(金)「しんぶん赤旗」
総選挙
“農業が破壊される”
“民主公約に驚き 絶対やめて”
日米FTA問題 共産党、各地で懇談
「日本農業を破滅に導く日米FTA(自由貿易協定)に断固反対します」―日本共産党は衆院予定候補を先頭に、各地で農業団体との懇談を行っています。
「反対」で一致
さとう昭子衆院北海道比例予定候補(9区重複)は、3日、北海道むかわ町のJAむかわで、中奥武夫組合長、今村隆常務と懇談しました。中奥会長は、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた日米FTAについて「とんでもない話で、こんなことになれば北海道挙げて阻止をめざしている豪州との関係(日豪EPA)にも影響を及ぼします。農業や食料について何も考えていないのではないか」と怒りました。
6日には、紙智子参院議員が、福島県会津若松市で「JAあいづ」の庄條コ一組合長と懇談。紙氏は、5日付「しんぶん赤旗」掲載の志位和夫委員長の「日米FTAに断固反対する」の紙面も示し、党の立場を説明、「自由貿易化されれば農業は壊滅する。断固反対していく」などの点で一致しました。庄條組合長は、「総選挙で二つの推薦依頼があったが、私たちは自主投票にした。共産党も二大政党に埋没せず頑張ってほしい」と語りました。
関連産業にも
7日には、渡辺ゆかり衆院北海道比例予定候補(11区重複)が十勝管内で「日本農業を壊滅させる日米FTAに断固反対です。みなさんと力を合わせて、十勝の農業を守りましょう」と市民に訴えるとともに、帯広市近郊農村部の農業委員会会長と懇談しました。「しんぶん赤旗」8月号外と5日付の志位委員長の記者会見のコピーを渡すと、会長は「民主党のマニフェストの内容を知ってびっくりしました。これが締結されたら、農産物の関税も撤廃され、日本農業はダメになっちゃう。農家だけでなく関連産業も大きな打撃です。絶対やめてもらいたい」と話しました。
宮本しづえ衆院東北比例予定候補は10日に、JA福島中央会を訪問。JA新ふくしまの経営管理委員会の吾妻雄二会長、佐藤利松常務と懇談しました。吾妻会長らは、JAとしてFTAに反対する取り組みを紹介し、「食料を海外に依存すれば、他国の言いなりになってしまう」と述べました。宮本氏が、日本の農政の転換が必要などと指摘したのに対し、吾妻会長は、「後継者不足、休耕地の増大などの現状を考えれば、これまでの農業政策に対する総括が必要だ。農協も農民の実態を見ずに、自民党農政に協力してきた責任がある」と話しました。
旗印がないと
たけだ勝利衆院北陸信越比例予定候補(新潟1区重複)、小日向昭一新潟県委員長らは10日、新潟県農協中央会の萬歳章会長と懇談しました。小日向氏が「農業ビラ」を示し、日米FTAに断固反対だと党の政策と立場を説明。農業再生の具体策と財源政策を紹介すると萬歳会長は「共産党がこれだけ具体的な財源の裏付けがある政策をもっていることを初めて知った」と共感を示しました。
11日には、高橋ちづ子前衆院議員・東北比例予定候補がJA山形中央会を訪問し、吉田修一常務、長沼良治参事と米価暴落、FTA問題などで意見交換しました。佐藤まさゆき衆院東北比例予定候補(山形1区重複)、渡辺ゆり子県議らが同行。高橋氏は、「政府が(20万トンの)備蓄米を放出したことが米価を下げた要因の一つであり、備蓄計画を守ることが大切だ。自給率を高めるというしっかりした旗印がないと自由化してしまう」と語りました。長沼参事は、「民主党は政策がブレている。共産党は一貫していて変わらないところが良い」と語りました。