2009年8月12日(水)「しんぶん赤旗」
総選挙
歴史の促進者の党伸ばし 未来開こう
日本共産党が決起集会
「全国は一つ」 連帯し勝利を
志位委員長が報告
18日の総選挙公示(30日投票)を1週間後に控えた11日、日本共産党は「総選挙勝利全国いっせい決起集会」を開きました。東京の党本部大会議場で志位和夫委員長が1時間にわたり報告(全文)。その模様がCS通信で全都道府県や地区委員会などに中継されました。党本部では、満席の550人が参加し、全国では同日夕方までにあわせて1万800人が視聴しました。本部会場参加者、全国の視聴者がともに「団結がんばろう」を唱和し、総選挙勝利への決意を固めあいました。
全国で視聴
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志位氏は冒頭、豪雨災害と震災へのお見舞いと救援活動への敬意を表しました。
政治論戦の特徴
志位氏は総選挙をめぐる政治論戦の特徴として、幹部会声明(7月16日)で三つの角度から押し出した日本共産党の値打ち―(1)自公政権退場の「審判」をくだす先頭にたつ(2)新しい日本の進路を示す(3)選挙後の新政権のもとで「建設的野党」として奮闘する―が、各党の総選挙政策と論戦を通じてますます浮き彫りになっていることを詳述しました。
自公政治への国民多数の怒りを共有し、怒りの代弁者となることで、党の訴えへの共感の扉が開かれているとし、日本共産党を伸ばすことこそが自公政権退場の決定的な「審判」になると最後まで訴え抜こうとよびかけました。
新しい日本の進路の問題で、日本共産党の総選挙政策が他党のそれとは根本的に違うことを三つの点で力説しました。
第一は、「日本の将来像」をどうするかという大きな改革の方針と、国民の切実な要求にもとづく具体的な政策を一体に押し出していることです。
人間らしい労働のルール、社会保障の抜本的拡充、安心して子育てできる社会、農業再生などの一連の政策は、どれも「ルールなき資本主義」という角度から現状を批判し、国民の暮らしと権利を守る「ルールある経済社会」を築くという経済改革と一体の提起となっています。
第二は、政治のゆがみを根本からただせるかどうかが集中的に示される財源論で、最も責任ある政策を示していることです。
その根本にあるのが、軍事費と大企業・大資産家への行き過ぎた減税という二つの「聖域」にメスを入れる歳出・歳入改革です。自民党や民主党のようにこの二つを「聖域」としたままでは、結局消費税増税に行き着かざるをえません。
また他党の政策と対比しつつ、日本共産党の財源論が、国民に負担の付け回しをする無責任なバラマキ競争には参加しないことをもう一つの特徴としていることを明らかにしました。
第三に、「9条を生かした平和外交」で、ぬきんでた立場をもっていることです。日本共産党が「核兵器のない世界」に向け積極的提言と具体的行動を行っていること、「名実ともに『非核の日本』を」という主張を掲げていることの歴史的意義を解明しました。
志位氏は、選挙後の新政権のもとでの「建設的野党」としての役割でも、国民の要求実現の「推進者」、間違った政治をくい止める「防波堤」、「国民が主人公」の政権への国民的共同を強めるという三つの仕事の重要性がきわだってきていることを、民主党の政策・主張などとのかかわりで解き明かしました。
選挙戦の現局面
選挙戦の現局面に話を進めた志位氏は、政治論戦のリード、党前進・躍進の条件が存在することは明らかだが、選挙戦の激しさと厳しさを正面から直視し、それに負けない構えを確立して凌駕(りょうが)する活動を展開することを訴え。現時点の情勢判断として、活動がこのままの規模と速度で推移するならば、議席をもっているどの衆院比例ブロックも議席を後退させる危険があること、同時に、活動の飛躍をつくることに成功するならば、党前進・飛躍を勝ち取る条件はどの比例ブロックにも存在するとのべ、公示までの7日間、公示後の12日間の一日一日のたたかいが勝敗をわける歴史的局面にたっていると強調しました。
そのうえで、公示日(18日)を総選挙の投票日とみたてて「しんぶん赤旗」8月号外を配布しきるとともに、得票目標の2倍以上の支持拡大を全党の総力を結集して必ずやりぬくこと、公示後はさらに「広げつつ固め、固めつつ広げる」宣伝・組織活動に発展させ、対話・支持拡大の運動のなかで期日前投票の組織を本格的にとりくむことを新しい方針として提起しました。
歴史的視野から
志位氏は最後に、大きな歴史的視野でみれば、今度の総選挙は、自公政権を終えんさせ、さまざまな過渡的な政治局面を経ながら、「国民が主人公」の民主的政権―民主連合政府の樹立にむけた新しい時代へとつらなる最初の一大政治決戦だとのべ、「この選挙で、日本の歴史の促進者の党、日本共産党を伸ばして、日本国民の未来を開こう」とよびかけました。