2009年8月10日(月)「しんぶん赤旗」
吉永小百合さん原爆詩朗読
被爆者の悲しみ響く
地元中学生たちに
長野・安曇野ちひろ美術館
「ちちをかえせ ははをかえせ…」。峠三吉の原爆詩を読む女優、吉永小百合さんの声が、ホールに柔らかく響きます。中学生たちがじっと聞き入り、いわさきちひろの描いた子どもたちも耳をすませているようです。9日、長野県松川村の安曇野ちひろ美術館で吉永さんの原爆詩朗読が、村立松川中学校の生徒を対象に行われました。
2年生の男子生徒は「吉永さんの朗読は被爆者の恐怖や悲しみがリアルに伝わってきて、聞いているうちに体が震えました。一人一人が平和を意識する必要を感じました」と感想を語りました。
松本猛館長の司会で吉永さんは、同館を運営する「いわさきちひろ記念事業団」理事長で映画監督の山田洋次さんと対談。吉永さんは「原爆詩の朗読は俳優の仕事とは違います。核兵器をなくしたい。戦争をなくしたい。その思いでしています」と強調しました。
中学生たちが平和学習について発表し、吉永さんと「折り鶴」(作詞・作曲=梅原司平)を合唱しました。
いわさきちひろの夫で日本共産党の元衆院議員、松本善明さんも参加しました。
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