2009年8月9日(日)「しんぶん赤旗」
友好・平和・反戦誓う
中国人強制連行 犠牲者を追悼
東京・台東区
第2次大戦末期に中国から日本に強制連行され、炭鉱や港湾などでの労働で犠牲になった中国人を追悼する「慰霊祭」が8日、東京都台東区の本久寺でおこなわれました。日中の僧侶や強制連行被害者、強制連行裁判の日中の支援者、崔天凱(さいてんがい)中国大使らが参列しました。
日本の外務省が作成した報告書によれば、被強制連行中国人は約4万人で、そのうち死者は6830人。重労働と虐待、飢餓と劣悪な生活環境で命を落としました。
台湾立法院委員の高金素梅(チワス・アリ)さんも参列。高金さんは、「殉難者の遺骨発掘と送還に心血をそそいでこられた史実に接し、感謝申し上げます。死者を悼み、振り返るだけの場ではなく、子々孫々にわたる友好、そして平和、反戦を誓う場としてあることを心から願っています」とのべました。
北海道の炭鉱に連行され、13年間山中で逃亡生活を送り、中国帰国後、日本で裁判闘争をおこなった故・劉連仁(りゅうれんじん)さんの長男・劉煥新(りゅうかんしん)さんも中国・山東省から参加しました。
煥新さんは、「法要の形式をとって関係者が語ったことばが、歴史を思い出させることになった。キャンドル行動や9日の追悼集会にも参加し、日本政府と関係企業に謝罪と賠償を求める運動にたいする理解を日本の世論に訴えたい」と話しました。