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2009年8月7日(金)「しんぶん赤旗」

裁判員裁判

「市民の声反映」「不安大きかった」

判決後に記者会見


 初の裁判員裁判に参加した裁判員経験者が6日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「人を裁く重大さ感じた」「市民の声反映した」と、初めて裁判にたずさわった感想をのべました。

 会見には裁判員6人と補充裁判員1人の全員が参加。「4日間は長い時間だった」、「仕事とは違う疲れ方をした」と裁判をふりかえりながら、安どの表情を浮かべました。

 男性裁判員(61)は「1人の人のすべての自由を奪う重大な結論を出すのに、自分自身の考えでやるしかないことへの不安がいちばん大きかった」とのべ、別の男性裁判員(43)も「人を裁くという重大なことを一般市民の自分が担わされていることをひしひしと感じた」と人を裁くことの重圧を語りました。

 判決についての「評議」では、「(刑を決めるさいに)ほかの例がどうなのかについて、裁判官が比較例を出してくれた」(女性裁判員)と説明。そうした情報も考え合わせての結論であることが明らかになりました。

 評議の内容について、裁判員は生涯、他にもらしてはならないという「守秘義務」が課されています。すべての裁判員が、これを「守っていく」とのべました。

 4日間という短期での集中審理については、これ以上の長期は無理ではないかという見方が出される一方、「もっと複雑な事件では4日間ではできなくなるのではないかと思う」(男性裁判員)という意見もありました。

 検察官や弁護人の立証については「分かりやすかった」とおおむね高い評価でした。今後、全国で開かれる裁判員裁判の裁判員候補者に向けて、「社会についてよい勉強をできる場になる」、「お上が行う裁判に市民の声が反映するようになる制度」という発言がありました。


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