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2009年8月7日(金)「しんぶん赤旗」

ヒロシマ・デー 世界各地で


被爆者の話聞き「核の危険知った」

アメリカ

写真

(写真)灯籠を流す参加者=5日、ワシントン市リンカーン・メモリアル(小林俊哉撮影)

 【ワシントン=小林俊哉】ワシントンで5日夜(日本時間6日朝)、広島への原爆投下の時間に合わせて記念集会が開かれました。広島で被爆した土田和美さん(69)=埼玉県草加市=が日本から駆けつけて被爆体験を訴え。「核兵器が存在する意味を考えてみれば、それは人類の自滅、滅亡でしかないと素朴に思います」と切々と訴えました。

 同集会はワシントンの「ヒロシマ・ナガサキ平和委員会」が主催し、今年で28年目。約40人が参加しました。

 参加者からは、「被爆者の証言のおかげで、米国民は核兵器の本当の危険性を知ることができた」「広島で行われている原爆の日の行動に連帯して、核兵器廃絶をめざしたい」との声が口々に聞かれました。

 集会が開かれたのはリンカーン・メモリアル公園。広島で行われている灯籠(とうろう)流しにならい、日没を待って参加者が手作りの灯籠を池に流し、犠牲者の冥福を祈り、核兵器廃絶に向けた思いを一つにしました。

市民・市長・国会議員 「平和の火」囲み集い

ニュージーランド

 ニュージーランドの首都ウェリントンの植物園内にある「平和の火の庭」で2日、労働党や緑の党の国会議員、地元の市長も出席して「ヒロシマ・デー」集会が開かれ、核兵器廃絶への決意を新たにしました。

 日本から贈られた「広島・長崎の火」が灯ろうにともされている「平和の火の庭」での集会には約100人が参加。国際組織「平和市長会議」のメンバーで助産師でもあるケリー・プレンダーガスト市長は、被爆で死亡した子どもたちの苦しみをしのびながら「核兵器をなくし、子どもたちに平和な未来を」と訴えました。

 緑の党のラッセル・ノーマン議員は、「オバマ米大統領が『核兵器のない世界』への言明を誠実に実行するよう希望する。私たちも核兵器廃絶の運動をさらに発展させよう」とよびかけました。

 日本人の光恵・サンドムさんが「学生時代に広島被爆者の恩師から聞いた話を語り伝えてきた15歳の娘が今、広島での原水爆禁止世界大会に参加している」と発言。高校生も「これまで学んだ戦争と核兵器の歴史を若い世代に広げていきたい」と語りました。(宮崎清明)

大聖堂前で行動

オーストラリア

 オーストラリアのメルボルンにあるセントポール大聖堂前で6日午前、核兵器廃絶をめざす医師や女性、日本人などの団体代表約30人が「ヒロシマ・デー」追悼行動をしました。広島への原爆投下時間にあわせ黙とうし、「ヒロシマを忘れるな」と書いた横断幕を掲げ、道行く市民に「核兵器のない世界を」と訴えました。


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