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2009年8月6日(木)「しんぶん赤旗」

新方針確立めざす

ファタハ20年ぶり総会

PLO


 【カイロ=松本眞志】パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの総会が4日、ヨルダン川西岸地区のベツレヘムで始まりました。3日間の予定。

 同組織の総会は1989年にチュニスで開かれて以来20年ぶり。オバマ米政権の中東和平への積極姿勢、イスラエル右派政権の誕生など情勢の変化に対応した新たな活動方針を確立し、新指導部を選出することが目的とされます。

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は報告で、「和平はわれわれの選択肢だが、国際法で認められた抵抗権は保持する」と述べ、和平追求とともにイスラエルの占領に対するたたかいの継続を表明。新方針草案は、ユダヤ人入植地拡大や分離壁建設に対する市民の不服従など非暴力の抵抗を「新たな闘争の形態」とする一方で、従来の武力による抵抗も引き続き維持するとしています。

 総会に先立ちオバマ米政権は、ミッチェル中東特使、ゲーツ国防長官ら政府高官をイスラエル・パレスチナに派遣、和平に向けた仲介活動をすすめました。米側は数週間後に新たな中東和平案を提示すると伝えられています。イスラエルのバラク国防相は、米側の提案を受諾する用意があると述べました。

 総会では、ガザ地区に居住する300人以上のファタハ代表が参加できなかったことも問題となりました。イスラム武装抵抗組織ハマスは、ファタハが拘束するハマス政治囚の釈放を要求し、ファタハ代表のガザ地区からの外出を禁止しました。ハマスの対応は、パレスチナ内部の和解が依然として困難な状況にあることを示すものとなりました。


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