2009年8月4日(火)「しんぶん赤旗」
核廃絶 世界の流れに
国際的変化を確信
原水爆禁止世界大会・国際会議始まる
原水爆禁止2009年世界大会・国際会議が3日、広島市内で始まりました。3日間の日程で、初日は230人が参加。オバマ米大統領が今年4月に「核兵器のない世界」の実現を目指す演説をするなど核兵器廃絶へ向けて世界が動くなか、核廃絶の世論と運動をどう強めるかについて意見交換しました。
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今年は、政府・国際機関の代表や非政府組織(NGO)の代表など24カ国、85人の海外代表が参加の予定です。
主催者を代表してあいさつした原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の沢田昭二代表理事は、「人類は、六十数年間続いた核脅迫の時代を終わらせる重要な機会を迎えている」と強調しました。
被爆者を代表して日本原水爆被害者団体協議会の岩佐幹三事務局次長があいさつ。「核廃絶は世界的な世論の拡大と盛り上がり、連帯した運動の支えがあってこそ可能だ」と訴えました。
開会総会後の第1、第2セッションでは14人が発言しました。
ワリード・マームド・アブデルナーセル駐日エジプト大使は、オバマ演説が「新しい希望を与え、世界の指導者の多くは積極的に応えるよう励まされた」と強調しました。
アメリカフレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏は、来年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、米ロ両大統領に手紙を送る運動などを準備していることを紹介しました。
日本原水協の高草木博事務局長は、オバマ演説を歓迎すると同時に、「これまでに増して大きな諸国民の運動と世論の高まりが必要だ」と指摘しました。
「核の傘」離脱し「非核の日本」を
志位委員長が来賓あいさつ
日本共産党の志位和夫委員長は3日、原水爆禁止世界大会国際会議で来賓としてあいさつしました。このなかで4月にオバマ米大統領に書簡を送り、米国政府から公式の返書が送られてきたことを報告しつつ、核兵器廃絶という人類史的課題を実現するために唯一の被爆国である日本がどういう役割を果たすかについて発言しました。(あいさつ全文)
「核兵器のない世界」にむけて日本が積極的役割を発揮するためには「米国の『核の傘』から離脱して、名実ともに『非核の日本』となることにある」と指摘。日米核密約の公表と破棄、「非核三原則」の実行を強く求めるとともに、「核抑止」と「核の傘」―「核兵器による拡大抑止」から日本が離脱し、「非核の日本」をめざす強固な国民的合意をつくりあげることをよびかけました。
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