2009年7月28日(火)「しんぶん赤旗」
衆院比例80削減を公約
民主マニフェスト発表
消費税論議も
民主党は27日、総選挙に向けた「マニフェスト(政権政策)」を鳩山由紀夫代表が記者会見して発表しました。
政権獲得後に取り組む同党の重点政策を「5つの約束」として公約し、そのトップの「ムダづかい」の項目に衆院比例定数の80削減を明記しました。いまの選挙制度のもとで民意を国会に反映する唯一の制度である比例代表を「ムダ」と位置付け、いっそう民意を削るものです。比例削減には国民から「少数政党を締め出すものだ」と批判が出ています。
「5つの約束」ではそのほか「子育て・教育」「年金・医療」「地域主権」「雇用・経済」の項目を挙げ、「変わるのはあなたの生活です」と「政権交代」後をアピールしていますが、外交・安全保障分野は重点政策に含まれていません。具体策では、1人当たり年額31万2000円の子ども手当創設や公立高校の無償化、ガソリン税の暫定税率廃止などを掲げました。
鳩山代表は会見で、政権交代が実現した場合、4年間は消費税増税の議論を行わないとした自らの主張について「将来に関する消費税の議論を一切行うべきではないと曲解されたことは訂正申し上げたい」と述べ、消費税増税論議を行う姿勢を示しました。
また直嶋正行政調会長は会見で、マニフェストで触れていない自衛隊の海外派兵の対応について「海賊対策は状況に応じて自衛隊派遣が必要だ」と答えました。
憲法問題でマニフェストは「改めるべき点があれば改めることを責任をもって提案していく」と同党が2005年にまとめた「憲法提言」をもとに改憲の合意形成を「慎重かつ積極的に検討していく」としています。