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2009年7月24日(金)「しんぶん赤旗」

海賊対策で派兵容認

民主が政策集発表


 民主党は23日、総選挙マニフェスト(政権公約)の原案となる2009年版政策集を発表しました。政策集から重点項目を設定し、実施時期を示した「工程表」とセットにマニフェストを今月末にも発表する予定です。

 外交・防衛分野では「新時代の日米同盟を確立」し「米国と役割を分担しながら、その責任を積極的に果た」すと明記。08年版の政策集にあった海上自衛隊によるインド洋での米艦船などへの給油活動の対応については、具体的記述を避けました。鳩山由紀夫代表が政権獲得後の給油活動を当面継続する方針を示したことを配慮したものとみられます。

 日米地位協定の対応も08年版は「抜本的な改革に着手」としましたが、今回は「改訂を提起」と表現を後退させました。

 アフリカ・ソマリア沖などでの海賊対策については「一義的に海上保安庁の責務」としながらも、「シビリアンコントロールを徹底する仕組みを整えた上で、海賊発生地域に自衛隊を派遣することも認める」と自衛隊派兵の方向を容認。また「国連の平和活動は国連憲章41、42条によるものも含め積極的に参加」とし、武力行使を伴う国連の活動にも参加する立場を改めて表明しました。

 憲法問題では「改めるべき点があれば改める」とするとともに、改憲の合意形成を「慎重かつ積極的に検討していく」と改憲姿勢を鮮明にしています。

 「政治改革」では、国民の民意を国会に届かなくする衆院の比例定数80削減を明記していますが、重点項目に入れるかが注目されます。パーティー券購入を含む企業・団体献金は3年後の禁止としました。

 消費税は「現行の税率5%を維持」するものの、将来的には「引き上げ幅や使途を明らかにして国民の審判を受け、具体化する」と増税の方向を掲げています。

 また、与党議員が政府に100人以上は入ることや、国の事業の見直しを行う「行政刷新会議(仮称)」の創設を盛り込みました。財務相の下に政治家による新たな政府税調を設置するとともに、衆参両院に税制全般を議論する常任委員会として「歳入委員会」を新設するとしています。



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