2009年7月18日(土)「しんぶん赤旗」
女性差別放置する日本
6年ぶり 国連委審査へ
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国連の女性差別撤廃条約にもとづく進ちょく状況を検討する女性差別撤廃委員会の第44会期会合が20日からニューヨークの国連本部で開かれ、23日には、日本政府の報告が6年ぶりに審査されます。
前回の2003年の審査では、日本政府に対し、差別撤廃の遅れを懸念し、是正を促す勧告が出されています。今回も、勧告に実態を反映させようと、日本から80人を超えるNGO(非政府組織)代表が審査を傍聴します。NGOの意見表明の場も設けられています。20日には、女性差別撤廃委員会主催のヒアリングがおこなわれ、日本のNGOも発言します。22日にはNGO主催の昼食会で委員にアピールします。
NGOの各団体はそれぞれリポートを作成し、委員会に情報提供をしています。同じ時期に審査される他国と比べても日本は、NGOからの情報提供の多さが目立ちます。
「前回の審査で勧告された、民法の差別的法規の改正、『慰安婦』問題の最終的解決という課題は、NGOの再三の要請にもかかわらず何ら進展していない」と批判するのは、日本婦人団体連合会(婦団連)のリポートです。婦団連は、女性団体や労働組合、自営業団体、農業女性、弁護士、医師の団体など21団体が加盟。リポートは加盟団体が共同して作成しました。婦団連会長の堀江ゆりさんら6人が代表して、日本政府報告審査を傍聴します。NGO主催の昼食会では、委員に対し、中小業で働く家族従事者の8割を占める女性が働き分を税法上認められていない問題や、高齢女性や母子世帯など女性の貧困・健康問題の解決、仕事と生活の両立支援策の拡充なども訴える予定です。