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2009年7月15日(水)「しんぶん赤旗」

沖縄・米軍新基地アセス準備書

審査会で批判相次ぐ


 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う環境影響評価(アセスメント)準備書を審議する県環境影響評価審査会(津嘉山正光会長)が14日、那覇市内で開かれました。

 審査会は沖縄防衛局が今年4月に県に提出したアセス準備書に対する審議で、6月15日に続き2回目。審査会には住民や環境保護団体のメンバーら約60人が傍聴に詰めかけ、防衛局と専門家で構成する審査会委員との3時間以上におよぶ質疑の様子を注視しました。

 「環境への影響は総じて軽微」とした防衛局の予測・評価に対して、津嘉山会長は「納得がいかない。そう判定した環境基準の根拠を示す必要がある」と調査内容や手法の科学的根拠を厳しく問い、傍聴席からも「そうだ」「方法書からやり直せ」と賛同する意見が相次ぎました。

 そのほか、評価手法や準備書の不備について、「(埋め立てに伴う植物などの)消失率が過少に計算されている」「大量の藻場が分布する海域でなぜジュゴンが確認されなかったのかの検証が必要」「洗機場で使用する洗剤が示されていない。飛沫(ひまつ)すれば海洋汚染につながる」「(基地内で使用する)給排水量に相当程度の差がある」といった意見が相次ぎました。

 審査会では、委員から噴出するこうした厳しい意見に防衛局担当者が答弁に窮する場面もたびたび見られ、審議を重ねるごとに準備書のずさんさが露呈される形となりました。

 審査会は9月中旬をめどに知事に答申を提出する見通しです。



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