2009年7月15日(水)「しんぶん赤旗」
核廃絶支持54%
英の世論「劇的転換」
英紙ガーディアン14日付に掲載された世論調査で、英国有権者の過半数が自国の核兵器の完全な廃絶を求めていることが明らかになりました。
世論調査は同紙とICM社が10、11の両日、18歳以上の成人1000人に電話で行ったもの。有権者の54%が英国の核兵器廃絶を選択しました。トライデント型潜水艦発射核ミサイルを更新するという政府の計画への支持は42%でした。
同紙はこの数字について、ブレア前首相が「2006年7月に核ミサイル更新計画を発表して以来の劇的な転換だ」と評価。当時の世論調査では核ミサイル更新に51%が賛成、39%が反対でした。それ以来、核ミサイル更新反対は15ポイント増加、賛成は9ポイント減少したことになります。
英国は現在、原子力潜水艦発射のトライデント型核ミサイルからなる核戦力体系を構築し、核弾頭約200発を保有しています。
同国では1958年、ロンドン西方オルダーマストンの核兵器製造施設に向けた平和行進をきっかけに「核軍縮運動」(CND)が発足。国民の中に英国の核兵器放棄の世論をつくる上で大きな役割を果たしてきました。
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