2009年7月15日(水)「しんぶん赤旗」
三宅一生氏(国際的デザイナー) 核廃絶訴え
オバマ演説に感銘 米紙へ被爆体験寄稿
「目を閉じれば…今も見える」
国際的な日本のデザイナー、三宅一生氏が14日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に寄稿し、「核兵器のない世界の実現」を呼びかけたオバマ米大統領の演説に感銘を受けたとして、広島での自らの被爆体験も紹介して、核兵器廃絶と世界平和の実現を呼びかけました。
三宅氏は7歳で被爆。しかし「『原爆を生き延びたデザイナー』とは呼ばれたくなかった。だからいつも、広島にかかわる質問は避けてきた」と振り返りました。
ところがオバマ氏が4月に核兵器廃絶を訴えたことが、「私の奥底にしまっていたものを呼び起こした」として、「(被爆者だと)声を上げることは個人としての道義的責任だ」と表明。「目を閉じれば、だれもがけっして体験してはならないことが今も見える」として、被爆体験を紹介しました。
「もし世界から核兵器をなくそうと思えば、(被爆体験は)議論されなければならない問題だ」と表明しました。
またオバマ氏に対し、「将来の核戦争をなくすために努力することが、米大統領の目指すものだということを示すため」広島を訪問するよう求めています。
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