2009年7月12日(日)「しんぶん赤旗」
献金疑惑
税控除申請 8割虚偽献金
民主・鳩山代表に説明責任
民主党の鳩山由紀夫代表の虚偽献金問題で、寄付金控除を受けるための書類を鳩山氏側が虚偽献金者の分まで申請していたことがわかりました。総務省が申請にもとづき発行したうち約8割にのぼります。献金の実態がないのに税控除を受けていた場合は不正還付の疑いがあります。
9日の衆院政治倫理公選法特別委員会で配布された資料によると、鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友愛懇)は、2005年に52人分、06年に26人分、07年に35人分、のべ113人分の「寄付金控除のための書類」を総務省から交付をうけています。重複を避けると実数69人になります。
この中には、鳩山氏側が「献金の事実はなかった」として友愛懇の政治資金収支報告書から削除した人が05年37人、06年16人、07年22人ののべ75人、実数にして53人が含まれています。
05〜07年に献金したとして、税控除申請に必要な書類の交付を受け取っていた人の76・8%が、献金の実態がないのに、書類を受け取っていたことになります。
鳩山氏は10日の日本記者クラブでの会見で、秘書が寄付金控除などの脱税や詐欺に関与した可能性を否定しましたが、友愛懇の代表者として、説明責任があります。