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2009年7月10日(金)「しんぶん赤旗」

高学費に悩む高校生

4人に1人「家族に迷惑」

定時高生らが調査


 首都圏の定時制高校生らが全国の高校生(全日制、定時制、通信制)に学費やアルバイトの不安についてのアンケートを実施しました。それによると、夜間定時制公立高校生の8割近く、全日制公立高校生の7割近くが、高校生活の上で経済的な不安を感じていることがわかりました。また、全日制、定時制を問わず、4人に1人が「学費のことで家族に迷惑をかけて申し訳ない」と答えています。

 アンケート調査は高校生自身が実態や思いを交流する「お金がないと学校に行けないの? 首都圏高校生集会」実行委員会の高校生が友達に呼びかけ、日本高等学校教職員組合の協力で、全国10道府県の公立の全日制、定時制(夜、昼)、通信制の1549人から回答を得ました。夜間定時制生徒が815人、全日制生徒は366人。他は昼間定時制、通信制の生徒です。

 夜間定時制高校生の12・1%が「学費が高く高校に通い続けられるか不安」と答えています。また、全日制の22・4%、夜間定時制の20・7%が「進学できるか学費のことで心配」と回答しました。

 授業料や携帯代、娯楽費などをアルバイトをして自分で払っている生徒は全日制で24%、夜間定時制で36・8%でした。

 夜間定時制、通信制では授業料を自分で支払っている生徒は20%を超えていました。

 全日制の7・4%、夜間定時制の13・7%が「奨学金をもらいたい」と答えています。

 学費やアルバイトなどの不安の質問項目に一つも該当しないのは全日制で32・5%、夜間定時制で21・3%でした。

 夜間定時制高校に通う実行委員長の女生徒は「経済的理由で苦しんでいる生徒は定時制も全日制も変わらないのではないかと話し合って実態調査をしました」と述べました。

 アンケートは26日の集会まで集めます。

 高校生の授業料は2007年度の基準額改定で、全日制で年額11万8000円、定時制で3万2400円となっています。


首都圏高校生が26日埼玉で交流

学費問題など討論

 「お金がないと学校にいけないの? 首都圏高校生集会」(同実行委員会主催)は26日午後1時から、埼玉県三郷市の「三郷市鷹野文化センター」で開催されます。

 集会では、学費の滞納やアルバイト先でのトラブルをテーマにした劇やパネルディスカッションなどをし、高校生の実態や思いを交流します。

 問い合わせは、埼玉県立小川高校定時制の鈴木敏則教諭(090・1437・9824)まで。



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