2009年7月10日(金)「しんぶん赤旗」
G8首脳声明
「核なき世界」めざす
米、3月に核サミット
【ラクイラ=小玉純一】イタリアのラクイラで8日開かれた主要8カ国首脳会議(G8サミット)は、「不拡散に関する声明」を発表しました。「核不拡散条約(NPT)に基づいて核兵器のない世界へ向けた諸条件をつくることを約束する」と明記し、サミットで初めて核廃絶の目標に合意しました。「すべての国に対し、いっそうの透明性をもって核軍縮措置を取るよう求める」としています。
オバマ大統領は討議のなかで、核不拡散措置を協議する「世界核安全保障サミット」を来年3月にワシントンで開くと発表しました。大統領の4月のプラハ演説で構想を明らかにしていたものです。
声明は、来年5月のNPT再検討会議を成功させ、NPT体制を強化するために共同で努力すると強調しました。
年末に失効する米ロの第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約を締結するという米ロ首脳の合意や、包括的核実験禁止条約(CTBT)批准をめざすとするオバマ米大統領の発表を歓迎。ジュネーブ軍縮会議(CD)が兵器用核分裂物質生産禁止条約(カットオフ条約)の交渉開始で合意したことを強く支持しました。
■関連キーワード