2009年7月8日(水)「しんぶん赤旗」
米ロ、核弾頭削減合意
廃絶具体化へ一歩 上限1500〜1675発
オバマ米大統領とロシアのメドベージェフ大統領は6日、モスクワで会談し、戦略核兵器の核弾頭数とミサイルや爆撃機などの運搬手段を削減する枠組みについての共同文書に署名しました。
オバマ大統領は4月、プラハでの演説で、「核兵器のない平和で安全な世界を米国が追求していく」と宣言し、具体的措置として新しい戦略核兵器削減条約交渉の開始などをあげていました。今回のロシアとの合意はその言葉の具体化の一歩となります。
オバマ氏は会談後の共同記者会見で核軍縮について「われわれは自ら模範を示して主導しなければならない」と表明。メドベージェフ氏もイランや北朝鮮の核開発阻止に向け「最大限の努力を行うのが両国の責務だ」と強調しました。
両国首脳が合意したのは、今年12月に期限が切れる第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約で、配備核弾頭数を1500〜1675発に、運搬手段を500〜1100基・機に削減する方針。発効から7年間での削減を目指します。
1994年に発効したSTART1は、核弾頭の両国の保有数をそれぞれ6000発に制限、運搬手段も1600基に削減しました。2002年のモスクワ条約では12年までに核弾頭数の上限を1700〜2200発、運搬手段上限を1600基・機と定めていました。今回の合意はこれらを上回る削減となります。
両国はさらに、削減幅を絞り込むための交渉を続けます。
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