2009年7月5日(日)「しんぶん赤旗」
事実にもとづく報道を
共産党がNHKに申し入れ
日本共産党中央委員会は4日、日本放送協会(NHK)にたいし前日告示された都議選にかかわって「事実にもとづく正確な報道を求めます」との申し入れをおこないました。植木俊雄広報部長が同協会を訪ね、文書を手渡し、要請しました。全文は次の通りです。
東京都議会議員選挙の告示日にあたる昨夜の貴局のニュース報道において、事実に反して「与党」を「野党」と扱う報道がくりかえされました。これは有権者の政党・候補の選択をあやまらせる重大な誤報であり、ただちに見直し、正確な報道をされるよう強くもとめるものです。
昨夜の「ニュース7」、「ニュースウオッチ9」では、民主党を野党とする都議会の与野党配置をボードで示し、都議会議員選挙の見どころを、「与党の自民、公明が過半数を維持するか」、「都議会で第1党の自民党がその地位を維持できるか、民主党が躍進し、第1党になるか」――すなわち「与野党逆転」がおこるかにあると報道しました。
これは都議会において、「民主党が野党である」との事実にたって初めて成り立つものですが、事実は全く反対です。民主党の4年間の実績をみるなら、東京都側が提出した案件の99・3%に賛成しており、民主党はあきらかに与党です。都知事選挙直前の2007年予算を除き、年次予算のすべてに賛成しており、しかも07年度についても、決算には賛成しました。
都政の与党であるか、野党であるかは有権者の選択にとって重要な問題です。公共の電波を使用し、公正であるべき放送が、前提とされる事実を逆にえがく政党配置を伝えることの悪影響ははかりしれません。
以上の点をただちに見直し、正確な放送をおこなうようかさねて要請します。