2009年7月1日(水)「しんぶん赤旗」

生活できる最賃を

“景気回復になる”

国民春闘共闘ハンスト


 「人間らしく生活できる時給1000円を」。全労連などでつくる国民春闘共闘は30日、最低賃金の大幅引き上げを求め、厚生労働省前に終日のハンガーストライキで座り込みました。

 同日、今年度の引き上げ目安を決める厚労省の中央最低賃金審議会が始まりました。全労連の小田川義和事務局長は、経済危機を口実に引き上げを抑え込む経営側の理屈を批判し、「内需を拡大し、貧困解消のため、最賃引き上げの世論を広げよう」と訴えました。

 審議会場の中央労働委員会前に移った行動には、派遣村の湯浅誠村長が激励。湯浅氏は「最賃は生活できる賃金に遠く及ばない」と底上げを求めました。

 ハンストは、最賃の全国平均703円にちなみ、703分(約12時間)実施し、約50人が参加。「暮らせない最賃 まっぴらゴメン」などのプラカードを掲げ、昼は約400人が集まりました。

 リレートークで、東京地評書記の菊池友里さん(25)は、今春までの数年、派遣などで働いた時給の多くが最賃に抑え込まれて低賃金だったと告発。「努力して働いても生活は楽にならなかった。せめて時給1000円を」と訴えました。

 「最賃額では自立した生活は考えられない」と話すのは大阪労連青年部の女性(26)。厚労省が府の生活保護水準を下回らないとする時給765円でも、1カ月暮らした結果は赤字でした。「最賃も生活保護も引き上げることが必要。消費を拡大し、中小企業も潤って景気回復になる」と話していました。

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が連帯のあいさつをしました。



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