2009年6月29日(月)「しんぶん赤旗」

ゆうPRESS

東京都議選 共産党の若者応援政策

生活できる賃金を


 7月12日投票の東京都議選(3日告示)。日本共産党の東京都委員会が、日本民主青年同盟といっしょに1015人から集めたアンケートや街頭相談で寄せられた要望をもとに、賃金の最低保障額を都独自に時給1280円に引き上げることなどの「若者応援政策」をつくりました。アンケートを書いた若者から歓迎の声が上がっています。(染矢ゆう子)


時給1280円!! やる気でる

 板橋区で一人暮らしをする高木香澄さん(27)=仮名=は、大手デザート工場でアルバイトをして6年目。検品と出荷の副責任者として働いています。不況で減産となり、勤務時間は8時間から6時間に短縮。4月から、パート・アルバイト全員の時給が20円下がることになりました。

 月21万円あった手取りは15万円に激減し、給料日前は手元に百数十円しか残らなくなりました。

 政治は「よくわかんない」と思っていた高木さん。生活が苦しくなり、人ごとじゃなくなりました。「現状を知ってほしい」とアンケートに答えました。

 知人の青年から、アンケートの中間報告会に誘われ、参加。「困っているのは自分だけじゃないと世界が広がった」といいます。

 アンケートでは、約7割の青年が「景気悪化の影響で仕事や生活に影響を受けた」と回答。5割近くが「給料が安い」ことを不満に思っていました。

 日本共産党は、若者応援政策で、欧米で導入されている「生活賃金制度」を創設して、都独自に賃金の最低保障額を時給1280円にすることなどを提案しています。

 高木さんは「大賛成です。ぜひ実現してほしい。仕事にもっとやる気が出ます」と期待しています。

立ち直れるしくみ いいね

 中野区で一人暮らしをする男性(24)は、アンケートに「冬に高熱が出たが、いくらかかるのかわからなかったので病院に行かなかった」と書きました。

 家には体温計も暖房器具もありません。もうろうとしながら、2週間寝こみました。

 勤めていた派遣会社の社長は、電話口で「休んでんじゃねえ」と怒鳴り、家まで押しかけてきました。

 今月5日、その会社から「派遣切り」にあいました。現在、就職活動をしながら、日雇い派遣の仕事で生活しています。しかし、「日雇いの仕事も、週に2、3日しかありません」。

 若者応援政策では、生活保護と組み合わせた就労・生活支援を行う制度を新設して、非正規雇用からの脱出を応援すると提案しています。

 この制度はすでに釧路市で実施されています。資格取得や職業訓練の支援など、よりよい条件の仕事につくための手助けをし、その人のペースで自立を促す制度です。

 「こういうしくみがないと、貯金がない人は立ち直れない。年金の保険料とかも払いつつ、立ち直れるのがいいですね」

 現在、年金保険料は何年も払っていません。国民健康保険料は半額免除してもらってようやく払っています。家には冷蔵庫、炊飯器、電灯もなく、デスクスタンドの明かりで暮らします。

 昨年8月、日本共産党員になった男性。都議選・衆院選は初めての選挙です。「歴史をつくる仕事に参加していると実感できて楽しい。少しでも力になりたい」と意気込んでいます。

若者応援政策の主なもの

・東京都の最低賃金(現在時給766円)を時給1074円に引き上げるよう国に求める

・東京都の公共事業、福祉や教育分野に「生活賃金」(最低賃金×120%+社会保険加入)を導入し、時給1280円に

・教育、保育、介護の充実で雇用創出

・区市町村と連携し、「若者自立応援プログラム」を策定し、非正規雇用からの脱出を応援

・長時間サービス残業をなくす

・30歳以下の年収200万円以下の人に月2万円の家賃助成

・返済の必要のない東京独自の高校生、大学生向けの奨学金創設。首都大学東京で年収400万円以下の学費免除制度の創設


 生活賃金制度 地方自治体関連の仕事などでは、人間らしい暮らしに必要な「生活賃金」として最低賃金を上回る賃金と社会保険加入を保障しようと、欧米で導入されている制度。米・ロサンゼルス市では、国の最低賃金(7・25ドル)を超える時給9・71ドルと健康保険料1・25ドル分を支給(07年)。市の発注事業や市から補助金を受けている企業などで適用されています。


お悩みHunter

厳しい高校 部活辞めようかと?

  高校1年の女子です。県内一強いテニス部に入りたくて、いまの高校に進学しました。ところが、文武両道がモットーで、宿題の量がとても多く、毎日、きつい部活のあと帰宅して深夜までかかって宿題をしています。このままでは、どっちも中途半端になりそう。親はテニス部を辞めたらどうかと言うのですが、迷っています。(16歳女性)

経験は生きる もう少し続けて

  高校進学おめでとうございます。

 強豪のテニス部に入って勉強との両立でだいぶ苦労しているようですね。この先も続けていけるかどうか不安だと思います。

 私も大学時代はボート部に所属していて、毎日の生活がとても大変だったことを覚えています。それまでの人生で経験したこともないような生活でした。

 私もはじめのころはあなたと同じように辞めようかどうか考えたりもしました。こんな生活を4年間も続けられるのかと。でも、少しずつですが成長していく自分を感じることができて、いつの間にか辞めようという気はなくなりました。

 目標に向かって努力することの意味がわかってきたのです。相変わらずボート部の生活は大変でしたが、それは周りの仲間も同じだったし、試合で勝とうと思ったらこういうことも乗り越えないといけないと思うようになりました。

 いま思うと、あのとき辞めずに続けていてよかったなと思います。また、そういうボート部での経験が、その後の人生にも生きていると感じています。

 一度あなたの先輩たちにも続けている理由を聞いてみてください。そして迷っているならもう少しだけ続けてみてください。必ず得るものがあると思います。応援しています。


第41代日本ウエルター級チャンピオン 小林 秀一さん

 東京工業大学卒。家業の豆腐屋を継ぎながらボクシングでプロデビュー。99年新人王。03年第41代日本ウエルター級チャンピオン。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp