2009年6月27日(土)「しんぶん赤旗」
イラン保守派分裂か
大統領祝勝会 国会議員の大半欠席
【カイロ=松本眞志】大統領選挙不正疑惑問題をめぐり紛糾するイランの首都テヘランで25日、アハマディネジャド大統領の「再選」を祝うパーティーが開かれました。しかし、招待された全国会議員290人のうち出席したのは105人で約3分の2が欠席しました。昨年の総選挙で当選した改革派議員約50人を差し引いたとしても、かなりの数の保守派議員が欠席したことになります。欠席者には保守強硬派のラリジャニ国会議長も含まれているとされます。
これについて英BBC放送は、「国民のなかで分裂が起きている兆候」と指摘。最近、当局から国外退去処分を受けた同放送のジョン・レイン・テヘラン支局長も、「抗議行動が弱まっているとの考えは幻想だ」と述べ、国の深部で大きな変化が始まっているとの見方を示しました。
改革派指導者のムサビ元首相はウェブサイトで、これまでに改革派を支持した大学教授70人と同氏の選挙運動スタッフが逮捕され、同氏の日刊紙が閉鎖に追い込まれたと説明。「不正選挙をした者たちが、弾圧による流血の責任も負っていることを証明するつもりだ」と語りました。