2009年6月26日(金)「しんぶん赤旗」
嘉手納基地
「慰霊の日」騒音最多
県議会で共産党“知事は米軍へ抗議を”
米軍嘉手納基地をかかえる沖縄県嘉手納町の調べた米軍騒音発生回数が、ことしの「慰霊の日」の6月23日は267回で、「慰霊の日」としては1999年の測定開始以来最多だったことがわかりました。2008年は49回、07年は38回でした。
ことしの騒音発生は異常で、「慰霊の日」前日には324回と、測定開始以来3番目に多かったことも明らかになりました。
騒音発生回数とは、人が不快に感じる70デシベルが5秒以上続いたものを1回と数えます。嘉手納町の「基地被害・苦情110番」には住民から「我慢できない」「ガス臭が続いて気分が悪い」「休みなのにうるさくてイライラする」などの苦情が相次いだといいます。
同町基地渉外課は「米軍機の離着陸だけでなく、エンジン調整音が特に急増している。最新鋭戦闘機F22ラプターなど、他の基地から外来機が増加していることも影響しているのではないか」と騒音激化の原因を指摘しています。
この嘉手納基地の騒音増加に関して、25日の沖縄県議会6月定例会で、日本共産党の西銘純恵県議が代表質問で取り上げ、「犠牲者を追悼して非戦を誓った『慰霊の日』に騒音が267回とは異常だ。知事はただちに抗議すべきだ」と再三、問いただしました。
仲井真弘多知事は「あまりにも多かったと認識している」と述べ、1996年の日米合同委員会の合意事項で航空機騒音規制措置の中に、「慰霊の日」については「航空機の訓練飛行を最小減に配慮する」と明記されていることをあげ、事実確認後、県として早急に抗議する意向を明らかにしました。
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