2009年6月26日(金)「しんぶん赤旗」
米価暴落の再来防げ
農民連が対策会議
東京
「このままだと2年前の米価暴落が再来する」。農民連(農民運動全国連合会)は25日、米の値引き販売が始まっている問題で、今年産米の暴落につながる事態を回避しようと対策会議を東京都内で開きました。
米の生産費は、2007年の平均で60キロ1万5000円近くかかり、今年は肥料などの高騰でさらに高くなることが確実視されています。
会議では、4月以降、大手量販店の「米業界への安売り強要」で農家手取り米価が1万円を割る状況が現れていると報告されました。2年前は60キロ7000円の米価提示がありました。
農民連の白石淳一会長は、価格安定に責任をもたない「米改革」を政府がおこなってきた結果であり、黙っていれば稲作が破壊されるとのべ、「打開にむけ生産者、農協、米穀業者、消費者との共同を大いに発展させよう」と訴えました。
打開策として、(1)政府がもつ米備蓄計画100万トンにまで達していない部分の緊急買い入れを求める(2)大手量販店に生産継続について社会的責任を求める(3)総選挙もあるなかで農政転換の運動を攻勢的にすすめる―ことを確認しました。
必要がない米輸入中止、国内生産価格・所得保障などを求める「農民連の要求と提言」を確認しました。
参加者からは、米買い入れの請願が採択となった地方議会の状況が報告され、「根本問題となっている野放し農政を変えることを正面にすえよう」との発言が出ました。
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