2009年6月26日(金)「しんぶん赤旗」
経済危機サミット開幕
「共存の新規範」呼びかけ
国連
【ニューヨーク=小林俊哉】「世界金融・経済危機と開発に与える影響に関する国連会議(経済危機サミット)」が24日、ニューヨークの国連本部で開幕しました。デスコト国連総会議長は開幕演説で、「社会的な共存の新しい規範」を呼びかけ。国連の全加盟国による「G192」こそ、世界的な金融・経済危機に対応する努力の場を提供すると強調しました。
デスコト氏は「グローバル化された生産手段は、その産業の強欲さによって地球を著しく荒廃させた」と批判。「現在の(経済)モデルに対する規制と修正を乗り越え、社会的な共存の新しい規範へ向かうものをつくり出すべきだ」と訴えました。
同氏は、世界的規模で「持続可能な生活」を保障するためには、経済活動の転換にとどまらず、「核兵器の完全な廃絶を遅滞なく進めなければならない」と語りました。
潘基文(パンギムン)国連事務総長は、金融危機が米国発だったことを念頭に、「(危機に)最も責任のない国が、最も対応に苦慮している」と述べ、貧困の半減などを定めた国連ミレニアム開発目標の達成に向けた先進国の努力を求めました。
26日に共同文書を採択して閉幕する予定です。