2009年6月25日(木)「しんぶん赤旗」
与謝野氏に迂回献金か
先物会社、渡辺喜氏側にも
商品先物取引会社「オリエント貿易」(現エイチ・エス・フューチャーズ、東京都新宿区)が、同社元オーナーが代表を務める政治団体を通じ、与謝野馨財務・金融・経済財政相の資金管理団体に迂回(うかい)献金していた疑いのあることが24日、関係者の話などで明らかになりました。原資は、幹部社員の給与を天引きして集めた資金で、渡辺喜美元行政改革担当相の資金管理団体にも献金がありました。
献金していたのは、「政経政策研究会」(同区)。政治資金収支報告書やエイチ社の関係者によると、この政治団体はオリエント社のオーナーだった男性が代表を務め、東京支社元総務部長の男性が事務担当を務めていたといいます。
与謝野氏の事務所によると、知人の紹介でオリエント社の元オーナーを紹介され、政経政策研究会の名義で寄付を毎月、同氏の資金管理団体「駿山(しゅんざん)会」で受けるようになったといいます。
エイチ社関係者によると、管理職の社員は毎月5000〜8000円が給与から天引きされ、政経政策研究会に寄付されていたといいます。
集めた寄付を原資に、与謝野氏側に迂回献金されたとみられます。
与謝野氏は同日、衆院決算行政監視委員会で「1981年から2005年まで月25万円の献金をいただいた」と認めました。その上で「どのような資金を集めていたかは全く知らなかった」と語り、問題はないとの認識を示しました。
渡辺氏も同日、資金管理団体が政経政策研究会から寄付を受けたことを認めました。「元オーナーとは父(渡辺美智雄元副総理)の代からの付き合い。先方がどう集めたかは分からないが、不正があるならお返ししたい」と話しています。
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