2009年6月12日(金)「しんぶん赤旗」
富士通に使用者責任
高見沢電機JMIU支部
東京地裁に提訴
親会社・富士通の使用者責任を認めなかった中央労働委員会の命令は不当だとして、JMIU(全日本金属情報機器労組)高見沢電機支部などが11日、中労委命令の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こしました。
富士通は1999年、会社のっとりを狙って高見沢電機信州工場(長野県佐久市)の閉鎖と全員解雇を提案。組合員100人が転籍・希望退職を拒否して工場を守ると、持ち株会社を創設して基幹部門を吸収し、不採算に追い込みました。労組は、経営と雇用、地域経済を守れとたたかっていますが、富士通は団体交渉を一切、拒否しています。
長野県労働委員会は2005年、富士通の使用者責任を認定し、団交に応じるよう命令。しかし、中労委は08年12月、実権を握る富士通の使用者性を認めず、県労委の救済事項をすべて棄却していました。
都内で記者会見した支部の柳澤真生委員長は、大企業が子会社を支配して労働者を苦しめ、大もうけをあげるやり方は許されないと強調。「富士通には10年に及ぶ争議の解決責任がある。大企業の社会的責任を求める全国のたたかいと連帯して頑張り抜く」とのべました。
また、長野県庁での記者会見で、支援共闘会議の高村裕議長(県労連議長)は「高見沢電機の労働者にかけられた攻撃は、労働者全体にかけられた攻撃でもあり、何としても勝利を勝ち取りたい。あくまでも、富士通の社会的責任を明らかにしたい」と語りました。
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