2009年6月11日(木)「しんぶん赤旗」
黒塗り部分 外務省と協議
法務省米軍特権資料 赤嶺議員が質問
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日本共産党の赤嶺政賢議員は10日の衆院外務委員会で、国立国会図書館で昨年6月から閲覧禁止になった米兵犯罪に関する法務省のマル秘資料(核心部分を黒塗りにして昨年11月から一部閲覧可)について質問しました。
同資料は、法務省刑事局が1972年に作成した「合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料」。日本の米兵犯罪での日本側の裁判権の大部分を放棄するなど米側に有利な仕組みをつくった日米間の取り決めなどが記されています。
法務省は、米国との信頼関係に影響を及ぼすことなどを理由に昨年5月に国会図書館に圧力をかけました。
赤嶺氏は、「一部閲覧可にする経過でどの省庁と協議したのか」と質問。法務省の甲斐行夫大臣官房審議官は外務省と協議したと述べ、外務省の梅本和義北米局長は「資料には米国との間で不公表とする部分もあったので相談を受けた」と答弁。両省の協議によって黒塗り部分を決めたことを認めました。
赤嶺氏は、黒塗り部分に、米兵が「公の催事」やそれ以外に飲酒して車で帰宅途中に交通事故を起こしても、日本側が裁けない「公務」とする記述があることなどを指摘し、「この合意は生きているのか」と追及。梅本北米局長は「合意は変わっていない」と答えました。
赤嶺氏は「こんなことでは米兵犯罪は防げない。黒塗り部分を国民に明らかにせよ」と批判しました。