2009年6月9日(火)「しんぶん赤旗」
基礎年金の企業負担3.8兆円
全額消費税ならゼロ
大門氏指摘
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日本共産党の大門実紀史議員は8日の参院厚生労働・財政金融両委員会の連合審査で、基礎年金財源の全額消費税化により企業負担が減ることを示し、政府や民主党がねらう消費税増税を批判しました。
基礎年金の20兆円分を全額消費税でまかなうと、消費税率は8%になります。大門氏は、全額消費税にすると、企業が負担している基礎年金部分の保険料負担3・8兆円がゼロになる(図)と指摘し、「国民が企業負担分をかぶることになる」とただしました。
与謝野馨財務相は「企業が国民年金の負担分を逃れようとして全額税方式を主張しているとは思いたくない。3・8兆円は企業に負担いただく必要がある」と答弁。大門氏は「(企業は)逃れたいから主張している。日本経団連は企業の社会保険料負担を減らせと強く要望している。そういうものに応えるのはとんでもない話だ」と批判しました。
また大門氏は、ヨーロッパ諸国の企業の社会保障財源に対する負担が高いことを示し、「国際的に見て日本の大企業の負担は軽い。まず大企業に応分の負担をしてもらうところから財源論を考えるべきだ」と強調。舛添要一厚労相は「企業の社会的責任は考えないといけない」と述べました。
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