2009年6月7日(日)「しんぶん赤旗」
第8回中央委員会総会
志位委員長の結語
志位和夫委員長が5日、第8回中央委員会総会でおこなった結語は次の通りです。
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みなさん、2日間の会議、ごくろうさまでした。私は、幹部会を代表して、討論の結語をおこないます。
総選挙・都議選勝利への決意がみなぎる総会に
2日間で、37人の同志が発言しました。不破社研所長が4月におこなわれた中国共産党との理論会談について、報告をおこないました。討論は、幹部会報告を正面から受けとめ、深めるもので、勝利への決意がみなぎる総会になりました。
CS通信で幹部会報告を視聴した同志は、昨日で約1万1千人です。インターネット中継へのアクセス数は1万2千をこえました。ファクスとメールで、たくさんの感想が全国から寄せられています。そこには、21世紀の日本の進路を示す「旗印」を掲げて、総選挙をたたかいぬくことへの誇りと確信が、つづられています。日本共産党の値打ちと全体像を語ろうという提起も、感動を持って受けとめられています。すべての支部と党員が総決起する選挙戦としていくために、「自らの感動を伝えよう」「『聞く力』が大切」という提起にも、多くの共感の声が寄せられています。
第8回中央委員会総会は、適切な時期に開き、みなさんの奮闘によって大きな成果をあげることができたということを、確認できると思います。この成果を、必ず総選挙・都議選勝利という結果に結びつけようではありませんか。
「二つの旗印」を、21世紀の日本の「国民的旗印」に
討論では、「ルールある経済社会」、「自主・自立の平和外交」という21世紀の日本の進路をてらす「二つの旗印」――私たちの声が届くならば、これまでにない広い国民の共感を広げうることが生き生きと語られました。
雇用問題や核兵器廃絶問題で、自治体首長、経済界、宗教界、さまざまな分野の保守・無党派の方々と懇談し、前向きの一致点がえられた経験などが報告されましたが、これらは、私たちが掲げている「二つの旗印」が、国民全体が共有する「旗印」、21世紀の日本の「国民的旗印」にもなりうることを強く確信させるものでありました。
ふりかえってみますと、1年9カ月前、私たちは5中総決定で、「国民が、自公政治に代わる新しい政治の中身を探求する新しい時代、新しい政治のプロセスが始まった」こと、「大局的には国民の認識と日本共産党の立場――綱領の立場が接近してくる必然性があ(る)」と言いました。しかし、いまでは、「二つの旗印」――綱領の立場が、広い国民のなかでそのまま共感を持って受け入れられる状況が生まれています。1年9カ月でこういう大きな変化が生まれているのです。
こうした変化が生まれてきた背景には、もちろん内外情勢の大きな激動的展開があります。世界経済危機は、この日本では特別に残酷な形で現れ、そのもとで「ルールある経済社会」の「旗印」がいよいよ新鮮に輝く状況が生まれています。世界が大きく前向きに変化するもとで、「自主・自立の平和外交」の「旗印」が輝いています。
同時に、変化をつくってきたもう一つの力があります。それは、変化しつつある激動の情勢のもとで、私たちが、中央段階でも、全国各地でも、綱領の立場を主張するとともに行動によって実践してきたことであります。
幹部会報告では、財界・大企業とアメリカに対して、党の歴史でも初めての直接の働きかけに取り組んだことをのべました。これらの私たちの行動は、国民からみた党へのイメージを変えつつあると思います。報告では、これらは「政権を担う党へと力量を高めていくプロセス」だとのべましたけれども、そうした姿を感じ取ってくれている国民が、いま広がりつつあるのではないでしょうか。
私たちがこの総会で確認した「二つの旗印」は、語れば語るだけ、どこまででも広げられる「旗印」であります。そこに確信を持って、この歴史的政治戦に立ち上がることを、この中央委員会総会の意思として全党に呼びかけようではありませんか。
「二大政党づくり」のもとでどう勝利をかちとるか――両面の取り組みを提起
幹部会報告は、「二大政党づくり」の動きのもとで、どうやって前進をかちとるかについて、新しい強調をおこないました。この点は討論でも深められました。
自民党と民主党には、政治の中身でも、金権体質という政治体質においても違いがない、という批判はもちろん重要です。しかしそれだけでは足りません。幹部会報告が紹介した朝日新聞の世論調査をみても、国民の67%が自民と民主に「大きな違いはない」と答えているのです。国民の多くは、この真実を見抜いているわけです。しかし、違いがないということは分かっていても、「自民か、民主か」しか選択肢はない、というところに追い込んでいく強力な圧力が加わっている。これが「二大政党づくり」のキャンペーンであります。
そのもとでどうやって日本共産党の勝利をかちとるか。幹部会報告では、両面での取り組みを提起しているということを、のべておきたいと思います。
第一の強調点は、今度の総選挙で問われる選択の問題です。それについて幹部会報告では、「今度の総選挙で問われる選択は、古い行き詰まった政治の枠組みのなかで、どちらが政権の担い手になるかというちっぽけな選択ではありません。21世紀の日本の『進むべき道』はどうあるべきかという大きな選択が問われているのであります」とのべています。そしてその「旗印」を示せる党は、日本共産党をおいてほかにはないということを強調しました。
いま国民の多数が、希望が持てる「将来像」を求めています。しかし自民も、民主も、この求めにこたえるものを、何も持っていません。何の「旗印」もありません。国民の求めにこたえて、21世紀の進路をてらす「旗印」を示せる党は日本共産党だけであります。この党の値打ちを、大きく押し出していくことが大切です。
自民、民主には、違いがないということにとどまらないで、わが党がめざす「旗印」をおおいに押し出して、それを国民全体のものにするために力をつくす。そしてわが党との対比で自民、民主には日本の「進むべき道」について何の「旗印」もないことを明らかにしていく。これが、「二大政党づくり」の動きのなかで、わが党がその姿を輝かせて前進をかちとる一つの大きなカギであります。
昨日の報告で、自民、民主には「旗印」がないといいましたら、ちょうど昨日おこなわれた自民党の代議士会である自民党議員がこういったそうです。「相手は政権交代という4文字を掲げて突きつけてきている。わが党には掲げるメッセージがまだ何もない」。自民党は掲げる「旗印」が何もないという嘆きです。「相手」というのは民主党のことでしょうが、民主党も「政権交代」というだけで、日本の進路についての「旗印」を持たないことは、報告でのべた通りであります。
第二の強調点は、自民、民主の問題点というのは、違いがないというだけではなくて、「両党の共通部分こそ問題だ」ということです。すなわち同じ古い政治の枠組みのなかで、競い合って悪政をすすめているところに、日本の政治にとっての最大の危険があるということです。
幹部会報告では、消費税の増税、海外派兵と改憲の推進、比例定数削減などで、悪政の競い合いの実態を具体的に示しました。そしてしばしば民主党がその先導役になっていることを事実に即して批判しました。そして、こうした危険にたいする最強の防波堤となるのが日本共産党を伸ばすことだということを強調しました。
「両党の共通部分こそ問題だ」、ここにこそ危険がある、「二大政党」の競い合いによる暗黒政治への逆行を許さない一番たしかな力は日本共産党を伸ばすことだということを、国民の意識や気持ちにかみあう形で、おおいに語っていきたいと思います。
「二つの旗印」をおおいに語ること、「二大政党」の競い合いによる危険性をきびしく批判すること――この両面が、「二大政党づくり」のキャンペーンのもとで、日本共産党の勝利をかちとるうえで、たいへん大切になっています。
7月3日までに飛躍をつくりさらに発展させる――この意義について
幹部会報告では、東京都議選の告示日である7月3日を一つの節にして、総選挙勝利にむけた活動の飛躍をつくることを呼びかけました。全国からの反応でも、多くの歓迎の声、決意の声が寄せられています。討論でも、「ブルッと武者震いし、絶対に負けられない試合前の緊張感のようだ」など、多くの同志が強い緊張感を持って、正面からこの提起を受けとめるという発言をしました。
幹部会報告では、7月3日までに、三つの課題――宣伝とともに対話・支持拡大の飛躍、「大運動」の飛躍、党勢拡大の飛躍をつくることを提起しました。このなかで、対話・支持拡大について、支持拡大は「得票目標の少なくとも2倍以上の規模」が必要になるとして、それにむけた節として、遅くとも7月3日までに必ず「支持拡大で得票目標を突破する運動の飛躍をつく」ることを提起しました。その意義について結語でとくに強調しておきたいと思います。
私たちは、この間の国政選挙で、「対話・支持拡大が際限なく遅れる」という弱点を克服できないまま、選挙戦の本番を迎えるということを繰り返してきました。突然の「郵政選挙」という形になった2005年の総選挙はある程度やむを得ないとしても、2007年の参議院選挙でもこの弱点は克服されたとはいえません。7月3日までに必ず「支持拡大で得票目標を突破する」という提起は、この弱点を今度は絶対に繰り返さない、必ず克服する、突破する、そういう決意に立ったものであります。
この提起は、今日の選挙戦の様相、有権者の動向との関係でも、きわめて重要な意味を持ってきます。国政選挙は、政党選択の激戦の様相を、回を追うごとに強めるという特徴があります。有権者は、各党、各候補者から、早い段階で、繰り返しの働きかけを受けています。今回の総選挙のたたかいでも、宣伝戦だけでなく、組織戦においても、すでに激しいつばぜりあいが展開されているのが現状です。
一つの世論調査を紹介したいと思います。「明るい選挙推進協会」という団体が、前回の総選挙のあとにおこなったアンケート結果です。「あなたが比例代表選挙で、その政党に投票することを決めたのはいつごろですか」。この問いに、“公示日までに決めた”と答えた人が70・9%にのぼっています。前回の総選挙については、7割ぐらいの方が、公示までに政党を選んでいるわけです。もちろん選挙は、どんな場合でも、最後の最後の瞬間までの奮闘で、政党間のつばぜりあいに勝つための努力をつくす必要があるわけですが、現にこういう流れが前回にはあった。今回もおそらく同様の流れ、あるいはそれ以上の流れが展開するだろうと考えて、私たちは総選挙にのぞむ必要があります。「対話・支持拡大は、公示に入ってからやればいい」というようなことでは、絶対に選挙に勝つことはできません。
こういう動向を考えれば、まさにすでに選挙本番の激しいたたかいになっているということを自覚して、7月3日までに何としても三つの課題をやりとげ、勝利への流れを公示日までにさらに発展させて、文字どおりの選挙本番となったらさらに大きく飛躍させる。こうした攻勢的な取り組みを、今度こそやりとげようではないかというのが、7月3日までを節に飛躍をはかろうという提起であります。ぜひこれは掛け値なしにやりきって、さらに大きな運動の発展をかちとっていきたいと思います。
大激戦の東京都議選――東京と全国の共同の仕事として勝利を必ず
つぎに、東京都議選についてのべておきます。
幹部会報告の冒頭にのべたように、まず都議選、そして総選挙と、連続する選挙となる可能性が濃厚です。その場合は、都議選の結果は、総選挙の結果に大きな影響を与えることになります。
そういう状況が濃厚になるもとで、選挙戦の様相が変わってきています。すなわち、各党が東京の政治決戦を総選挙にむけた前哨戦と位置づけ、党の命運をかけた総力戦としてたたかっています。そしてそれぞれなりに力を集中しています。
討論でも、東京で、ある岩手県出身の党員宅で「集い」をやっていたところ、トントンとドアをノックする音がする。開けてみると、見ず知らずの人物があらわれ、「岩手からやってきました。公明党の○○さんをよろしく」といわれたという話もありました。岩手県出身というだけで、ローラー作戦のように総当たりしている。公明党は、そういう取り組みを現にやっているわけです。
そういうなかで、私たちがたいへん心強く聞いたのは、多くの同志が発言のなかで東京都議選を「自らのたたかい」として取り組む決意をのべたことであります。長野県からはアスパラガス、新潟県からはお米の差し入れもおこなったという発言もありました。
東京都議選は、もちろん東京の党組織のみなさんががんばることが中心でありますが、東京だけのものではありません。全党が「自らのたたかい」として、東京都議選勝利を位置づけ、東京と全国の党組織の共同の仕事として、この勝利をかちとろうではないかということを呼びかけたいと思います。
東京・有明コロシアムの大演説会(5月20日)でも話しましたが、共産党都議団は抜群の実績をもち、政治論戦でのリードも圧倒的なものです。石原・自公民「オール与党」都政による「逆立ち」政治――福祉と暮らしを切り捨て巨大開発に熱中する政治と正面から対決して、都民とともに都政を動かす日本共産党の値打ちが輝いています。
ただ、それだけに相手も必死です。わが党締め出しの反共シフトは特別に強化されています。「自民か、民主か」という動きを都議選に持ち込む動きも強力にすすめられています。自民党は業界団体への激しい締めつけをおこなうなど、保守票を掘り起こすのに懸命です。公明党は全国動員をかけ、反共攻撃を始めています。民主党は、東京都政においては、まがうことなき与党であるにもかかわらず、野党のようなポーズをとって「自公を過半数割れに追い込む」というスローガンでたたかっています。与党なのに野党であるかのように有権者を欺く、非常に卑劣なやり方を臆面(おくめん)もなくやって、この選挙にのぞんでいます。
そういう激烈なたたかいになっているわけですから、全国の党組織のみなさんが、あらゆるつながりを生かした支持拡大、紹介活動、選挙ボランティアの派遣など、物心両面の支援を集中することを、強く呼びかけるものであります。
そのさい、有明の演説会の内容、それを29分間のダイジェスト版にしたビデオ・DVDなどを、ぜひ全国の党組織のみなさんも活用していただくよう、お願いします。
8中総決定の徹底――「感動を伝え」、日々豊かに新鮮に語る
選挙勝利にむけたさまざまな諸課題をやりとげていくうえで、全支部、全党員の総決起こそが最大のカギだということを幹部会報告でものべました。「すべての支部と党員が立ち上がれば勝てない選挙はない」ということは、鉄則だと強調しました。
そのために何が必要か。幹部会報告でのべたことを前提において、さらに二つの点についてのべておきたいと思います。
一つは、「情勢と党の値打ちへの確信をみんなのものにする」ということに関してです。
この問題では、8中総決定の徹底が、最優先の重要課題になります。このスピードが選挙の勝負を決めるという位置づけで取り組みたいと思います。徹底は、幹部会報告そのものを読み、視聴する取り組みを大規模にすすめることが基本です。同時に、この間取り組んできた新しい徹底方法もおおいに活用してゆきたいと思います。すなわち、しかるべき責任ある同志が、内容の中心点を報告し、討議すれば、徹底したものとみなすという方法もおおいに活用して徹底をはかっていきます。
討論では、幹部会報告の提起への感動が、こもごも語られました。「自らの感動を伝える」ことを、中央役員が先頭になって、あらゆる場でおおいにすすめようではないかということを呼びかけたいと思います。討論のなかで、一部から、「政治指導ができる幹部が少ない」という声があったのですが、これはちょっと違うと言いたいと思います。幹部会報告の提起を聞いて、そのなかからつかみ出した感動を語ることは誰にでもできることです。報告を感動を持って受けとめてくれたとしたら、「自らの感動を伝える」ことは、誰でもできることであって、けっして難しいことではありません。
8中総決定の徹底をすすめるさいに、「走りながら徹底する」という見地が大切です。8中総決定というのは、総選挙をたたかう新しい政治戦略と方針を明らかにしたものですけれども、その大本にあるのは党の綱領路線ですから、いままでの活動と違う方向を提起したものでは、もちろんありません。これまで全党が語ってきたことを、情勢にそくしてさらに発展させて提起したものです。ですから「走りながら徹底する」――選挙勝利をめざす課題を前進させながら徹底する。これが大切です。とくに7月3日までに、三つの課題で飛躍をつくるということをやりながら、そのなかで8中総決定を徹底するという、この二つの大仕事を同時並行でやりぬく必要があります。
いま一つ、8中総決定をみんなのものにするうえで、新鮮な材料をどんどん生かしていく。これは毎日出てきますから、常にそれを使って、日々豊かに新鮮に語っていくということを強調したいと思います。
たとえば今日(6月5日)の「しんぶん赤旗」の紙面をみても、幹部会報告が提起した情勢の前向きの変化を裏付ける新たな動きが報道されています。1面を見ると、二つの大事な動きが報じられています。
一つは、「派遣切り」の問題で、マツダに是正指導が下ったとあります。広島労働局が期間制限違反を認めて、是正指導をおこなった。自動車大手に対する是正指導は、マツダが初めてであり、これは労働者のたたかいが相手を一歩追い詰めた大きな出来事です。もちろん、たたかいはこれからが重要ですが、画期的な前進が起こっています。
もう一つ、1面には、「キューバ排除撤回 米州機構決議 47年ぶり復帰へ道」という記事があります。幹部会報告では、米州機構の動きを見ても新しい対等・平等の関係が日程にのぼりつつあるということに注目したわけですけれども、今日の報道では、「革命後のキューバを追放した1962年の決議を無効にする新決議を全会一致で採択した」、「キューバの完全復帰に道が開かれた」とのべられています。キューバ政府は、この決議を歓迎しつつ、米州機構には戻らないという立場だとしており、いくつかの未解決の問題も残されているようですけれども、これも画期的な前向きの動きです。
こういう問題が、日々の「しんぶん赤旗」に出るわけです。ですから、8中総決定の目で新しい動きもとらえて、新鮮に豊かに語るということが大切であります。
職場支部、労働者党員が、歴史的たたかいの先頭に
全党決起のうえで、いま一つ強調しておきたいのは、職場支部が大きなカギを握っているということです。討論では、全国各地で雇用破壊とのたたかいが前進していることが、たくさん語られました。「労働者の味方は共産党」という信頼が広がっていることに、おおいに確信を持って、労働者党員こそこの歴史的たたかいの先頭に立とうということを呼びかけたいと思います。
職場支部の取り組みという点で、大阪の発言はたいへん重要だと思って聞きました。大阪では、知事の35人学級廃止の動きを、全教、日教組、PTA協議会、校長会など「オール教育」の共同で打ち破ったこと。民間大経営で連合系労組に働きかけて、子会社の社員を正社員など本社の直接雇用にさせる、たいへん大きな成果をあげたこと。たたかいのなかで職場での党員拡大も新たな前進が始まっていること。3年間で19の地区委員会に120人の職場支部援助委員を配置し、3年間で7回の合宿交流会、職場ニュースづくりの活動交流会などをおこなってきたことなど、2006年4月の第1回「職場問題学習・交流講座」の提起をうけて、実に系統的な取り組みをすすめていることが報告されました。大阪の職場支部の取り組みは、たいへん大きな教訓に満ちたものでありました。
ぜひ2回の「職場講座」の方針と発言を生かしていただきたい。この4月におこなわれた第2回「職場講座」は、報告とまとめのパンフレットがすでに発行されています。近く『前衛・臨時増刊号』を発行し、そこでは発言内容も紹介する予定です。これらもぜひ力として生かしきって、すべての職場支部が、地域支部、青年・学生支部とともに立ち上がることを、心から呼びかけたいと思います。
選挙募金に本格的に取り組むことを心から訴える
最後に、選挙募金にさらに本格的に取り組むことを、心から呼びかけるものです。発言では、募金の重要性も語られました。何人かの同志から「率直に訴えれば、募金がどんどん集まる情勢だ」ということが共通して語られました。
「いまこそ日本共産党」のポスター募金を呼びかけましたが、1258万円の募金が寄せられ、おかげで当初の2倍をこえるポスターをお届けすることができました。募金の振込用紙にいろいろな思いが書かれています。「何としてもこんなひどい政治をあらためなければならないと思います。ポスターカンパ5万円、その他カンパ5万円」、「わずかですが生活費を節約して送金します。82歳。1万円」などです。こうした方々の党への期待の思いが集まって、国民に党の姿を伝える力になっているのは本当にうれしいことです。募金を寄せてくださった方々に心からお礼を申し上げるものです。
同時に、率直に訴えたいのは、総選挙の時期が延びたために、中央としても、地方党機関としても、出費がかさんでいるということです。宣伝物一つでも、苦労しながらやりくりしているというのが実情であります。これは地方も同じだと思います。
すでに、5月29日にポスター募金へのお礼をのべつつ、「ひきつづき宣伝活動など総選挙・都議選への募金を心から訴えます」という「募金の訴え」をおこなっておりますが、中央委員会総会としても全党と支持者のみなさんにおおいに募金を呼びかけるということを確認していただいて、ひきつづき思い切って募金に取り組み、全有権者に資材を届ける力にしていきたいと思います。ここでも草の根の力に依拠して、財政もつくりながら、この選挙をたたかっていきたいと思います。全党のみなさん、支持者のみなさんのご協力を、心からお願いするしだいです。
これまでの努力を、残りの日々の奮闘で必ず実らせよう
みなさん。目前に迫った総選挙は、21世紀の日本の「進むべき道」が問われる歴史的選挙であります。私たちが、この選挙に勝利することは、歴史への責任であり、日本国民への責任であります。
重ねて、最後に訴えます。5中総以後、1年9カ月間、みんなで努力を重ねてきた、この努力が実るかどうかは、残りの日々の奮闘にかかっています。これまでの努力を、みんなの心を一つにした奮闘で、必ず実らせようではありませんか。
そして、こんなに攻勢的な政治的態勢をつくりあげて総選挙にのぞむということは、この間では、なかったことだと思います。わが党は、攻勢的な争点を自らつくりあげ、暮らしの問題でも、平和の問題でも、大きな政治攻勢をかけながら、いま選挙にのぞもうとしています。これは、全党の奮闘のたまものですが、しかし、活動の到達点は勝利を保障するものではありません。わが党の前進をはばむ動きとのきびしいたたかいで、これに打ち勝つ覚悟も必要です。これまでの努力が結果に結びつくかどうかは、これからの奮闘いかんであります。
みなさん。ここまで努力してきたのですから、ここまで前進のチャンスを自らの力でつくりだしてきたのですから、それを必ず勝利に結びつける頑張りをやりきり、立派な結果に実らせようではありませんか。そのことを最後に訴えて討論の結語といたします。ともに頑張りましょう。