2009年6月6日(土)「しんぶん赤旗」
第8回中央委員会総会について
2009年6月5日 日本共産党中央委員会書記局
一、日本共産党第8回中央委員会総会は、目前に迫った総選挙での前進・勝利のための全党的な意思統一をはかるために、6月4、5日、党本部で開かれた。
一、総会では幹部会を代表して志位和夫委員長が報告し、総選挙をたたかう政治戦略と活動方針を明らかにした。報告は、今度の総選挙が21世紀の日本の「進むべき道」が問われる歴史的選挙となることを強調し、党が二つの「旗印」―(1)国民の生活と権利を守る「ルールある経済社会」を築く。そのために異常な財界・大企業中心の政治を転換する、(2)憲法9条をいかし、世界とアジアの平和に貢献する「自主・自立の平和外交」に転換する。そのために異常な「軍事同盟絶対」の政治から脱却する―を高く掲げて臨むことを明らかにし、その意義についてのべた。
報告は、二つの「旗印」のそれぞれについて解明し、経済危機に立ち向かう政治の基本姿勢、「ルールある経済社会」をイメージ豊かに新鮮に語る問題などについて、また、オバマ米政権のもとで起きている変化、とりわけ核兵器廃絶問題への日本共産党の対応とそれへの反響、北朝鮮の核実験問題などについて、詳しくのべた。報告はまた、日本共産党の値打ちの全体像を情勢の進展に即して押し出すことについてのべ、(1)財界・大企業、アメリカへの働きかけなど、主張とともに行動で現実政治を動かす党、(2)草の根のたたかいと共同して前途を切り開く党、(3)「二大政党」による悪政の競い合いの危険に正面からたちむかう党、(4)資本主義を乗り越える未来社会への展望を掲げる党、の4点を詳述した。
報告は、総選挙・都議選勝利をめざす方針について、都議選告示日の7月3日を節にして、総選挙勝利をめざす党の諸活動―とくに対話・支持拡大、「大運動」、党勢拡大での大飛躍をはかることを、具体的目標とともに提起した。飛躍のカギは全支部・全党員の総決起にあるとして、(1)情勢と党の値打ちへの確信、(2)「聞く力」の重視、(3)潜在力をくみつくした指導態勢、の3点がそのために重要であることを明らかにした。
一、総会では1日目に、不破哲三社会科学研究所長(常任幹部会委員)が、4月20〜24日におこなわれた中国共産党との理論会談について報告した。
一、幹部会報告について、37人が討論した。
一、討論の後、志位委員長が結語をのべた。志位委員長は、報告が提起した「二つの旗印」は「国民的旗印」になりうるものであることを強調し、「二大政党」づくりの動きのもとでの総選挙では、21世紀の進路を照らすこの「旗印」を掲げて、日本共産党の値打ちを大きく押し出すことと、自民・民主が「両党の共通部分」で悪政を競い合っているところに日本の政治の最大の危険があり、日本共産党を伸ばすことが最大の防波堤であることを国民におおいに伝えることの両面が重要であることを力説した。
志位委員長はまた、7月3日までにやりぬく課題のうち、とくに支持拡大の活動で目標をやりきることの重要な意味を解明した。東京都議選への全国の支援の問題、8中総決定を一気に徹底する問題、全党決起の上で重要な職場支部の活動の問題、選挙募金をいっそう強める問題などについてのべ、最後に総選挙での勝利は歴史と国民への責任であるとして、全党の奮闘を訴えた。
一、総会は、報告と結語を全員一致で採択し、中央役員・候補者を先頭に勝利にむけ全力を尽くす決意を確認して散会した。