2009年6月5日(金)「しんぶん赤旗」

ノルマ未達成 解雇

あおぞら銀 契約社員に通知

大門氏是正要求


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(写真)質問する大門実紀史議員=4日、参院財政金融委

 あおぞら銀行が、金融商品販売の高いノルマを契約社員に課し、未達成の社員に解雇通告していたことが、4日の参院財政金融委員会での日本共産党の大門実紀史議員の質問で分かりました。大門氏は「もっとも非人間的なやり方だ」と批判。政府に、是正指導を求めました。

 大門氏が取り上げたのは、あおぞら銀行の雇用契約書です。「目標額を1400万円と定めており、本件目標額に達しない場合には契約更新は行わない」という契約書をたてに同行は契約社員Aさんに対し、6月末で契約打ち切りにすることを通知しました。住友信託銀行でも、契約社員に、雇用契約時に、ノルマ達成を条件にしていたことから雇い止めを通知していました。

 大門氏は、金融庁の「主要行向けの総合的な監督指針」では、「利用者保護のためにやってはいけない」ことに「営業部員の給与・賞与体系の成果主義への偏重」や「手数料収益の獲得に傾注した有価証券等の販売」をあげていることを指摘。これらの契約は、(1)給与・賞与どころではなく、首がかかっており、成果主義のきわみである(2)ノルマ達成のためにリスクの高い金融商品を売ろうとすることは「指針」からの明白な逸脱であり、これを放置すれば金融被害が拡大すると指摘しました。

 金融庁の三国谷勝範監督局長は「検査、監督を通じて実態把握につとめ、問題と認められる事案があれば、必要な指導監督を行う」と答弁。与謝野馨財務相は「外国の制度をうのみにした弊害があちこちに出てきた。これはやっぱり直さないといけない」と述べました。

 また労働問題としても大問題であるとの大門氏の指摘に、厚生労働省の渡延忠審議官は「実態把握に努めたい」と答弁しました。

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(写真)あおぞら銀行がAさんに解雇理由について答えた文書



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