2009年5月24日(日)「しんぶん赤旗」
流れ弾事件
米軍報告書は誤り
赤嶺議員「撤回求めよ」
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米軍キャンプ・ハンセン(沖縄県金武町など)に隣接する同町伊芸区の民家駐車場で昨年十二月に車が被弾した事件について、日米間で食い違っていた事件発生日に関する認識が一致していることが分かりました。
二十二日の衆院外務委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員に対し、警察庁の西村泰彦官房審議官が「四月中旬の協議の場などにおいて、沖縄県警察が十二月十日である旨を説明し、米軍側の理解を得た」と答弁しました。
米軍が四月に公表した最終報告書は、沖縄県警の当初の判断だった「十二月十一日」に訓練を行っていなかったことを根拠に事件への関与を否定していました。一方、「十日」には、発見されたものと同種の弾丸を使用した訓練の実施を認めていることから、事件が米軍の訓練によるものであることはいっそう明白になりました。
赤嶺氏が「最終報告書の前提は崩れた。報告書の撤回を求めるべきだ」と迫ったのに対し、中曽根弘文外相は「現時点で米側に調査結果の見直しを求めることは考えていない」と答弁しました。
赤嶺氏は、最終報告書に対し、伊芸区民から「私たちがうそをついているとでも言うのか」との声が上がったことも指摘し、報告書の撤回を米側に求めるよう政府に重ねて要求しました。