2009年5月21日(木)「しんぶん赤旗」
新型インフルの相談窓口
電話殺到 パンク状態
兵庫
発熱やせきなど新型インフルエンザ感染が疑われる症状がある人からの相談を受ける電話相談窓口(電話相談センター)に電話が殺到し、相談を受ける保健所側が対処しきれない状態となっています。
兵庫県内では、県の健康福祉事務所(保健所)十三カ所、神戸市など四市の保健所、県庁の計十八カ所に電話相談窓口が置かれています。相談を受け、必要に応じて保健所が指定の医療機関(発熱外来)をあっせんするしくみです(神戸市は一般医療機関でも診療)。
県南部のある保健所の保健師は、「こんなに多くの電話相談はいままで経験がない」といいます。保健師など十人以上の職員が電話を受けていますが、受話器を置いたとたんに次の電話がくるので、一件ごとに書かなくてはいけない相談内容の報告書がなかなか書けません。症状に応じて指定の病院を予約し、再度本人に連絡する作業も大変です。
「『朝から電話しているがつながらない』という苦情もあります。一方で、二十四時間続けて電話当番をする保健師もいます。通常の業務に支障がでています」といいます。
電話相談数は、県全体で、十五日は百四十三件、十六日千三百十件、十七日四千三百五十一件、十八日八千七百九十三件、十九日一万八百二十二件と、増える一方です。
兵庫県はこれまで、「行革」で、健康福祉事務所の機能を縮小させ、今年度からは十一の地域事務所を廃止し本所に統合。保健師の数も削減をすすめています。
■関連キーワード