2009年5月19日(火)「しんぶん赤旗」
期間工労組を結成
長浜キヤノンに正社員化要求
長浜キヤノン(滋賀県長浜市)の期間社員が、正社員化や生活できる賃金を求めて、滋賀一般労働組合(滋賀県労連傘下)に加入し十八日、長浜市役所内で、長浜キヤノン期間社員支部結成の記者会見を行いました。
長浜キヤノンは、二〇〇八年六月に現地調査をした日本共産党の志位和夫委員長に対して、派遣解消を約束し、直接雇用か業務請負へ転換しました。
この日の会見で労働者は、最長二年十一カ月の有期雇用で「人生設計が立たない」と訴えました。日給制のため、五月の収入は、ゴールデンウイーク休業などで手取りわずか六、七万円になると述べました。
正社員登用試験は、選考基準が不明確で、結果の公表もされません。仮に正社員になれても年収二百万円程度と、もともとの正社員に比べ、いちじるしく低い賃金になります。
請負に切り替わった労働者も、有給休暇の取得にキヤノン側の許可が必要で、請負と言えない実態でした。
滋賀労働相談センターの辻義則代表理事は、「偽装請負など同一部署で三年以上派遣を働かせている。正社員にしなければならない」と強調しました。長浜キヤノンに団体交渉を申し入れています。
渡邉信幸支部長(44)は、「若者たちの未来を考えたら、夢も希望も持てない非正規雇用というシステムを残しておけない」と訴えました。
滋賀一般労組には、「非正規切り」とたたかう請負労働者によって長浜キヤノン関連支部も結成され、直接雇用を求めています。