2009年5月12日(火)「しんぶん赤旗」
日本人15人隔離
本土初感染者 米機に同乗
中国
【北京=山田俊英】中国衛生省は十一日、四川省成都市で新型インフルエンザの感染一例が確認されたと発表しました。中国本土での感染確認は初めてです。
患者は米国に留学している中国人男性(30)。七日、米ミズーリ州セントルイスを出発し、成田空港と北京空港で飛行機を乗り継ぎ、九日午後、成都に到着しました。北京から成都への機内で発熱、せきなどの症状が出たため、成都市内の病院で診察を受けた結果、十一日に感染が確認されました。男性は既に隔離されています。現在は平熱に戻り、回復しつつあるといいます。
中国当局は、男性が北京から成都まで乗った四川航空機の乗客百五十人のうち、十一日午前までに百三十人以上の所在を確認し、経過観察を始めました。
一方、男性が八日に成田から北京まで乗ったノースウエスト航空機の乗客は二百三十三人。このうち百五十人以上が北京空港近くのホテルに隔離され経過観察を受けています。
在北京日本大使館によると、このうち日本人は二十五人。十一日夕までに十一人が北京空港近くのホテル、四人が中国国内の他都市で隔離されました。今のところ、健康に問題がある人は見つかっていないといいます。大使館は残る十人の所在を捜しています。
感染が確認された男性が成都行きの便に乗る前に泊まっていた北京市内のホテルの宿泊客、従業員ら約百人も留め置かれ経過観察を受けています。
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