2009年5月9日(土)「しんぶん赤旗」

グアム移転 再検討も

米海兵隊司令官が見通し


 【ワシントン=小林俊哉】米国防総省は七日、議会に提出した二〇一〇会計年度(〇九年十月―一〇年九月)予算案で、在沖縄海兵隊のグアム移転事業費として三億七千八百万ドル(約三百七十五億円)を初めて要求し、移転計画の実施に踏み出しました。一方、ジェームズ・コンウェイ海兵隊司令官は移転計画が「再検討」されるとの見通しを表明。移転計画が今後、大きく変更される可能性も出ています。

 国防総省は今回の要求をグアム移転に伴う米側負担四十二億ドルの一部だと説明。前年度まで調査費として計上していたものを事業費に格上げし、アンダーセン空軍基地の道路拡張費や、アプラ港の海軍基地改修費などを盛り込みました。

 予算案提出に先立ち、コンウェイ氏は六日、米下院歳出委員会軍事建設小委員会の公聴会で証言。米議会専門紙コングレス・デーリー(電子版)によると同氏は、移転計画が現在国防総省の進める「四年ごとの国防計画見直し(QDR)」で再検討されるとの見通しを示しました。QDRの報告は来年の早い時期に議会に提出されます。

 同氏の証言に対し、移転計画を歓迎する立場のボーダロ下院議員(グアム選出、民主)は七日、地元報道機関に、国防総省からグアムの基地建設は計画通りだと改めて確認を受けたと語り、「再検討」の見通しを否定しました。



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