2009年5月8日(金)「しんぶん赤旗」

NPT再検討会議準備委

被爆地の声訴え

被爆者と広島・長崎市長


 【ニューヨーク=西村央】核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備委員会で五日、非政府組織(NGO)代表として参加している日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局次長や「平和市長会議」の正副議長である広島市の秋葉忠利市長、長崎市の田上富久市長をはじめ、米仏など各国代表の十六人が核兵器廃絶に向けた課題を訴えました。

 被団協の木戸氏は五歳の時、長崎で被爆した体験を語りながら「核兵器は絶滅だけを目的とした狂気の兵器。人類と核兵器は共存できない」と訴えました。核兵器廃絶に向け、プラハでの演説で米国の「行動すべき道義的責任」にふれたオバマ米大統領に対しても二〇一〇年のNPT再検討会議でその言葉を実行に移すよう要求しました。

 秋葉広島市長は、オバマ大統領や世界の大多数の国家と市民が核兵器廃絶を主張していることは平和市長会議が追求している方向を保証したものだと指摘。オバマ氏の名前と国際社会の多数派(マジョリティー)をかけて「オバマジョリティー」と表現し、核兵器廃絶に向けた世論をさらに広げるよう訴えました。

 田上長崎市長は、世界の核保有国の指導者に対して、「長崎に足を運び、被爆者の声に耳を傾けてほしい」と要請しました。



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