2009年5月3日(日)「しんぶん赤旗」
中南米 労働者の権利擁護掲げ
メーデーの一日、ボリビアの政府所在地ラパスでは、モラレス大統領を迎えた集会を開催。同大統領はこの日、失業給付の充実など労働者の権利を強める一連の法令を公布しました。
ボリビア国営通信によると、同国ではこれまで失業給付の受給資格は五年以上勤務した人にしかありませんでした。新法令のもとでは、九十日間勤務すれば給付資格が得られます。
モラレス大統領は、「今後は、労働者を雇う者は、いかなる契約形態であろうと労働者のすべての権利を守らなければならない」と企業にクギを刺しました。
ベネズエラの首都カラカスでは、チャベス大統領が集会で演説。同大統領は、新自由主義からの転換を図ってきた十年間を振り返り、「資本主義から社会主義への移行を成功に導き、新しいモデルをつくるには、研究や計画、労働者の団結が不可欠だ」と訴えました。
キューバの首都ハバナでの集会では、労組幹部のサルバドル・バルデス氏が演説しました。
同氏は、生産力強化が国の課題だと述べ、「いっそうの規律と質を持って働こう」と呼びかけました。オバマ米政権に対しては、米国が一九六二年から続ける対キューバ経済封鎖の解除を求めました。(島田峰隆)
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