2009年4月29日(水)「しんぶん赤旗」
日本トムソンは正社員化を
神戸地裁姫路支部 元派遣9人が提訴
ベアリングメーカー、日本トムソンの姫路工場で、九月末までの期間社員となった元派遣労働者九人が二十八日、日本トムソンを相手取り、正社員化を求めて神戸地裁姫路支部に提訴しました。
同工場の派遣労働者は、偽装請負も含め五年以上も違法に働かされたうえ解雇を通告されたため、二月に直接雇用を求め兵庫労働局に申告。労働局は違法と認定して派遣元と日本トムソンに是正指導し、同社は今月二十四日から九月末まで直接雇用(期間社員)することを決めました。
九人は二十三日、▽約半年間の有期契約▽契約不更新が原則▽賃金がダウン―の三点に異議を表明したうえで期間社員として契約。同時に、切実に願う正社員化にほど遠いため提訴に至りました。
訴状などによると、偽装請負や派遣制限期間を超えた派遣労働から、日本トムソンと派遣元の間で結ばれた請負契約も派遣契約も違法・無効であり、原告と派遣元との雇用契約も無効と指摘。日本トムソンと原告との間には、当初から「黙示の労働契約」が成立していたとして正社員としての地位確認を求めています。
原告の男性(21)は、「面接時、頑張れば正社員になれるといわれた。直接雇用されたのは前進だが、これでは生活できない。正社員化までたたかう」と語りました。
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