2009年4月26日(日)「しんぶん赤旗」

核兵器削減

米ロの交渉始まる

年内に条約妥結目指す


 【ロンドン=小玉純一】米国とロシアは新たな戦略兵器削減条約に関する交渉を二十四日、ローマで行い、次回の会合を五月にワシントンで開くことで合意しました。今後、年内妥結をめざし実質的な交渉をすすめる予定です。

 会談後の共同会見で、米国代表のゴッテモーラー国務次官補(検証担当)は「会合は建設的で順調なスタートを切った」と述べました。ロシア代表のアントノフ外務省安全保障・軍縮局長は「年末まで条約案を準備するため全力を尽くす」と決意を語りました。

 米国のオバマ大統領とロシアのメドベージェフ大統領は今月一日にロンドンで会談、年末に期限切れとなる第一次戦略兵器削減条約(START1)に代わる核軍縮条約の締結で合意し、今回の交渉となりました。

 一九九一年に署名されたSTART1は、ミサイルなどの運搬手段を千六百基に削減し、戦略核弾頭数の上限を六千発に制限。両国は二〇〇一年末までに条約の義務を履行しています。

 メドベージェフ大統領は今週ヘルシンキでの講演で、戦略爆撃機などの運搬手段の削減を提案。今後の交渉では、▽〇二年に調印された戦略攻撃能力削減条約(モスクワ条約)で定められた弾頭保有上限千七百―二千二百発以下への削減▽運搬手段の削減▽核弾頭の取り外しの検証と取り外した核弾頭の取り扱い―などが焦点となるとみられます。



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