2009年4月26日(日)「しんぶん赤旗」

命・安全蝕む深夜勤

「法規制を」声相次ぐ 全労連シンポ


 全産業に広がる深夜労働の働き方を考えるシンポジウム「いのち・健康・安全を蝕(むしば)む深夜労働を告発する」が二十五日、東京都内で開かれました。全労連の主催で、約九十人が参加。看護師など夜勤交代の過重な労働実態や法規制を求める声が相次ぎました。

 パネリストの四氏が報告し、仙台錦町診療所の広瀬俊雄所長は、「夜勤の影響は健康だけでなく、家族とのだんらんなど生活の質を下げさせられている」と指摘しました。

 平井哲史弁護士は、郵便局での仮眠時間のない深夜勤(ふかやきん)の裁判闘争を報告。「夜勤労働の負荷を軽減する法規制が必要だ」と訴えました。

 北海学園大学の川村雅則准教授は、規制緩和されたタクシーなど運転者の労働時間規制の弱さを指摘。長時間労働をしなくても所得が確保できる労働、産業政策両面からの対策を求めました。

 日本医労連の大村淑美副委員長は、過労死が相次ぐなかで夜勤規制と増員の運動にふれ、「他産業の夜勤労働者とともに夜勤の法的規制をかけていきたい」とのべました。

 会場から、「規制緩和で、全国を渡り歩く『ジプシー運転手』が生み出されている」(建交労)、「深夜勤導入から二十一人が亡くなり、改善へ運動している」(郵産労)と発言がありました。

 日本大学の永山利和教授が、長時間・深夜労働を生み出す日本経済の転換などについて講演しました。



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