2009年4月25日(土)「しんぶん赤旗」
労働局が直接雇用促す
滋賀 派遣先と派遣元企業に
フォークリフト製造大手の日本輸送機(ニチユ、本社・京都府長岡京市)の滋賀事業所(滋賀県安土町)で最長十三年も働き、解雇通告を受けた派遣労働者三人がニチユへの直接雇用の指導・勧告を求めて申告していた問題で、滋賀労働局が派遣先と派遣元企業に、直接雇用と労働組合との交渉をうながし、文書で回答を求めたことが二十四日までに分かりました。
全日本金属情報機器労働組合(JMIU)京滋地方本部と同ニチユ分会は「滋賀労働局の直接雇用の是正指導について」の見解を発表。「申告から二週間強の短期間で是正指導が出たのは、派遣期間三年未満の労働者派遣法に違反し、解雇の経過も悪質だったからと推測します。ニチユは団体交渉を拒否していますが、労働局の指導を真摯(しんし)に受け入れるべきです」と求めています。
JMIU京滋の細見節雄副委員長は「三人の労働者は優れた技術を持ち、ニチユの社員の教育にも当たってきた人たちです。労働局が直接雇用と労働組合との交渉を促したのは当然です。引き続き裁判や労働委員会の救済措置も求めていきます」と話しています。