2009年4月16日(木)「しんぶん赤旗」

日本共産党

“元気”の源

“予期せぬルネサンス”

海外メディア 志位委員長講演を紹介


 日本共産党の志位和夫委員長は、日本に駐在する海外特派員の集まりである外国特派員協会に招かれて講演しました(三月三日)。日本共産党の“元気”の源を、「当面の経済改革」「外交路線」「組織」「理念」の四つの角度から説明した内容が、海外メディアで紹介されています。


30カ国語

写真

(写真)講演する志位和夫委員長=3月3日、東京・日本外国特派員協会

 ドイツの公共放送ARDの海外向け放送ドイチェ・ベレは世界に向け三十カ国語で放送されています。このドイチェ・ベレが三月十八日に、志位氏の講演内容を「人気を高める日本共産党」と題して包括的に紹介しました。

 このリポートでは、麻生首相が、経済危機や自民党の内輪もめで「生き延びるために苦闘している」ことと対比させながら、共産党と志位委員長がメディアと世論の注目を集めていると指摘。「明確で簡素な見解」を持つ諸政党が支持されているとして、委員長が講演で触れた「ルールある経済社会をめざす」という方針を紹介しました。

 そのうえで「日本共産党は普通の人々の権利を守るルールある資本主義を求めている。生活水準の向上に関心を向ける党だから国民にとって魅力的なのです」との発言を引用し、「志位氏は企業も米国も敵ではないと断言する」と強調しています。

 また「地方政治レベルでも活動的である。何か問題があれば、共産党のところに行くべきだと人びとはよく語りあっている」と、共産党が草の根で国民生活を守る安全網の役割を果たしているとの志位氏の解説を紹介しました。

 放送ではさらに、党名に刻まれた未来社会の展望についての説明を、「ゆくゆくは資本主義を乗り越えていく」と志位氏は語ったとリポートしています。

経済改革

 「ルールある経済社会をめざす」という経済改革の方針が、雇用破壊をはじめ深刻な日本の情勢と国民の要求とかみ合い、共感を広げているとの志位氏の説明に多くの海外メディアが着目して報道しました。

 フランスの代表的な新聞ルモンド三月七日付は、「危機を背景とした日本共産党の予期せぬルネサンス」と題した記事を掲載。雇用危機打開のため志位委員長がトヨタをはじめ大企業幹部と会談していることを指摘し、「旧時代のものと思われていた党のイメージに顕著な進化があり」「不安定な青年が共産党に注目している」と書いています。

 そして「ルールなき資本主義のもっとも残酷な現象が、不安定な状況にある労働者の状態悪化です」「大企業が社会的責任を果たすならば、それに反対しません」との志位氏の発言を引用しています。

自主独立

 日本共産党が、覇権主義反対の自主独立を貫いた外交路線をとっているとの説明も各メディアが注目している点です。

 オランダのトロウ紙は三月十二日付で、志位氏の講演を軸にして「共産党のカムバック―日本では党員が増え、漫画のマルクスが人気」と題する長文の記事を掲載しました。

 同紙はこのなかで、日本共産党は「北京、モスクワとしばしば不和だった。クレムリンに一人の友人もいなかったから、ソ連軍のアフガニスタン侵略を非難した」「日本共産党は中国や旧ソ連の政権と一様に扱うことはできない」と書いています。

 さらに日本共産党が「自国の侵略と拡大行動に繰り返し抗議し、戦後は、日米軍事同盟を終わらせ、日本の中立と平和のためにたたかっている」と紹介しました。

 先のルモンド紙も、党創立以来の歴史にふれて「一九六〇年代にソ連共産党、中国共産党と関係を断ち」「独立路線をとった」と解説しました。

取材次々

 前出のトロウ紙は、雇用を守る日本共産党の草の根の活動に注目。

 「非正規労働者は使い捨てのモノとして脇に追いやられている」との志位委員長の発言を、「いまや有名になった演説」と紹介。「この言葉のポスターが町中に張られて、派遣労働者の共感をよんでいる」と書いています。

 志位氏の講演の後、党の草の根の活動を取材したいという申し込みも党本部に相次ぎました。英国の高級紙で発行部数が最大のデーリー・テレグラフ紙もその一つ。同紙は昨年十月、「世界第二の経済大国で『蟹工船』や日本共産党がブームになっている」と紹介しましたが、志位氏の講演の後、あらためて学生党員の活動を追加取材しました。


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パンフが好評

 志位委員長の外国特派員協会での講演と一問一答は、パンフレット『日本共産党の“元気”の源は何か』(写真)に収録され、各地の党の演説会で、飛ぶように売れるなど好評を博しています。

 パンフレットは中央委員会出版局発行、A5判、24ページで価格は100円です。


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